2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15560076
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Research Institution | Kyushu Institute of Technology |
Principal Investigator |
中垣 通彦 九州工業大学, 情報工学部, 教授 (90207720)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松本 龍介 九州工業大学, 情報工学部, 助手 (80363414)
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Keywords | 人口筋肉 / 知能複合材料 / 粒子分散材料 / セルフコンシステント法 / マイクロ・アクチュエーター / ピエゾ弾性材料 / バイモルフばね / 駆動動脈 |
Research Abstract |
生体筋肉のような働きをもつ人工筋肉を実現させる微視的アクチュエータを駆動要素として用いる知的複合材料の創成を企った。知的複合材料を構成する機能性材料としてピエゾ素子、イオン交換樹脂、液晶、形状記憶合金などが挙げられるが、ここでは最も駆動力の大きいピエゾ材料を用いる事とした。人工筋肉は変形において極めて高い自由度をもつ事が要求され、低自由度の挙動のみでは実現不可能である。本研究では人工筋肉に高自由度性を持たせるため、駆動素子を繊維化しその体積分率と配向性を任意に分布させた柔軟体とする事により実現の可能性を見いだした。現在では機能材料素子の発生ひずみは0.3%程度に留まり、生体筋肉などの100%近いひずみを発生させるには到底及ばない。本研究課題の重要な要素として、ひずみ増幅方法を考案する事が必須である。そこで本研究者らが従来から持っていた構想である駆動素子を用いたユニモルフ/バイモルフばねを利用する事とした。数値計算モデルによれば、ピエゾひずみの数十倍のばねひずみを発生させる事が可能となる。これにより自由度が高く大ひずみを発生する人工筋肉の構築が可能となった。 本研究では、最適な人工筋肉の設計が可能となる解析計算システムを開発した。これにより人工筋肉の創成のための労力、時間と予算を大幅に削除し、最適な材料仕様を決定する事が出来る。ソフトウェア本体には、知的複合材料のモデルを構築するために、微小なバイモルフ/ユニモルフばね素子を任意の体積分率と配向をもって分散させる事を可能とする、SCC-LRM粒子分散構成則モデルを用いた。このモデルは当研究者らが開発した等在物理論モデルであり、平行して超塑性金属や複合材料の材料研究にも用いているもので、実績がある。本システムを用いて、より生体のシステムに近く血栓の発生の可能性が低い脈動収縮型の人工駆動動脈のプロトタイプモデルを設計し、挙動をアニメーションにより表示する事ができた。本研究の結果と成果を国内外の学会において発表した。
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Research Products
(15 results)