2003 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15560080
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Research Institution | Tokyo University of Science |
Principal Investigator |
陳 玳こう 東京理科大学, 工学部, 教授 (90217266)
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Keywords | 接合板 / 界面き裂 / 接着欠陥 / 応力特異性 / 応力集中 / 応力拡大係数 / I型構造材 |
Research Abstract |
軽量構造として,I型構造材は広く利用されている.I型構造材の使用中に,接合部が応力集中を受け先に剥離して界面き裂が生じることは度々である.コスト的面からは,I型構造材がある程度の界面き裂を有しても安全に使用できるのは望ましい.このため,I型構造材について,界面き裂の大きさなどに関する許容の基準を設ける必要がある.すなわち,I型構造材の余寿命の問題として,I型構造材の界面き裂の強度評価が必要となる.これについて、本研究の今年度の検討から以下の結論を得た。 (1)各平板の厚さが十分小さいとき,T型接合角部先端のr/h>20の近傍での応力分布は,本研究で提案したように,各平板の応力場を平面応力で近似し,固有関数展開法の適用によって求めた特異応力場によって近似できる。 (2)T型接合角部に対する固有関数展開法の解析において,本研究では(1)応力特異性を求めるための特性方程式を整理された形で求めた;(2)平板2より平板1の剛性が大きいほど,また平板1のくさびの角度γが大きいほど,応力特異性が強いことと,(3)平板1のくさびの角度γ180°のとき,応力特異性が最も強く,このとき,両平板の剛性比に関係せず,1/√<r>の応力特異性が生じることなどを明らかにした. これらの研究結果に基づけば、線形破壊力学の手法と同じように,I型構造材の界面き裂の先端近傍における特異応力場に基づいてその応力場を一義的に決定するためのパラメータ,応力拡大係数を定義することができ、それによって,界面き裂を有するI型構造材の標準試験片の破壊実験から得たK_<IC>に基づく,I型構造材の界面き裂の強度評価法が可能となる。
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Research Products
(1 results)