2005 Fiscal Year Annual Research Report
欠陥検査時のヒューマン因子の複合材料信頼性設計に及ぼす影響度解析
Project/Area Number |
15560088
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Research Institution | Konan University |
Principal Investigator |
中易 秀敏 甲南大学, 理工学部, 教授 (80142553)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中川 雅央 滋賀大学, 経済学部, 助手 (40283551)
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Keywords | 信頼性設計 / 欠陥検査 / 複合材料 / 感応検査 / 画像属性 / 検出確率 |
Research Abstract |
材料表面の欠陥検査画像解析を対象に,検査員の欠陥検出精度の向上と標準化を目標に,視覚情報を受容する生体の認知能力を評価する計測法と評価法の開発を目指した.特に,複数の感覚が合成されて対象物を認知するときの感覚間の関連性にも注目して評価する方法の開発も検討した.感覚情報の知覚能力を客観的かつ数量的に把握するため,知覚心理曲線に基づく数量化を採用し,検出確率評価実験を行った.実験は,FRPパネルの欠陥検査画像に基づく適用事例に対し,1属性と2属性の実験方法ならびに標準見本を作成し,実験により得られる心理測定曲線および各種特性(平均,分散,相関係数などの統計量)を用いた検出確率評価法を検討した. 平成17年度においては,これまでに提案したプロビット法に基づく実験法の効率向上をはかるため,新しくステアケース法による実験方法を検討した.そして,両者の比較解析を進めた.得られた成果を要約すると以下のようになる. 1)ステアケース法による実験方法は,被験者が判断した結果を有効に活用し,次の提示刺激の強度を決定する方法である.したがって,被験者の知覚限度近傍での判定データを大量に取得できる長所があるため実験効率が格段に向上する.効率の向上率は2-3倍に達し,反面若干精度が悪くなることがわかった. 2)プロビット法と比較して,推定される検出確率の確率分布の母数推定精度は,平均値に関してはさほど劣化しないことがわかった.一方,確率的変動を示す分散あるいは標準偏差,変動係数の推定精度は若干低下することがわかった. 3)プロビット法による実験では,異種の感覚間の相関係数評価が可能であるが,ステアケース法による実験では相関係数評価が困難であることがわかった.
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Research Products
(6 results)