2004 Fiscal Year Annual Research Report
ポリシング用砥粒としての焼成貝殻セラミックスの有効利用
Project/Area Number |
15560107
|
Research Institution | Hachinohe National College of Technology |
Principal Investigator |
中村 等 八戸工業高等専門学校, 機械工学科, 講師 (20227929)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
若松 義信 八戸工業高等専門学校, 総合科学科, 教授 (80042133)
赤垣 友治 八戸工業高等専門学校, 機械工学科, 教授 (20149909)
|
Keywords | 貝殻廃棄物の有効利用 / 未・焼成貝殻セラミックス / 雲母(マイカ) / ポリシング / シリコンウェハ / ナノメータオーダ粗さ / ポリシング性能 / エコロジー砥粒 |
Research Abstract |
最終年である16年度の主な目的は,貝殻セラミックスがシリコンウェハのポリシング用砥粒としての真価の検証であった.つまり,実用性の可能性を達成することにあった.その結果,新しい砥粒である貝殻セラミックスの実用的な特長が判明した.また,同時に本研究における微分化の着想から新しい砥粒である雲母(マイカ)砥粒の開発に至った.次に砥粒別にその結果を述べる. ○貝殻セラミックス 1)前加工の表面粗さ110〜130nmRaのシリコンウェハをポリシング圧力22.4kPa,ポリシング時間30分の条件において1〜5nmRaの鏡面が得られた.このことは実用に寄与できるポリシング性能と考えられる. 2)未焼成貝殻セラミックススラリーよりも,焼成貝殻スラリーのポリシング性能がやや優れている. 3)未焼成貝殻と焼成貝殻の混合スラリーはポリシング性能が劣る.その詳しい理由が判明しないが双方の貝殻セラミックスが化学結合して軟質砥粒としての特質を失うためと思われる. 4)加熱状況下におけるポリシングは,ポリシング性能を大きく向上させる.このときのパッドは軟質性のものが適している. ○雲母 1)貝殻セラミックスと同様にナノメータオーダの平滑な鏡面が得られた.この新しい2種類の砥粒は将来的に期待される機能を十分に有している. 2)従来のスラリーよりも地球環境に優しい砥粒であり,作業者の健康に寄与できると考える.
|
Research Products
(6 results)