2004 Fiscal Year Annual Research Report
筋力障害者リハビリ用触覚提示装置および制御システムの開発
Project/Area Number |
15560124
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Research Institution | Osaka Institute of Technology |
Principal Investigator |
小山 富夫 大阪工業大学, 工学部, 教授 (50079547)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
張 維明 大阪工業大学, 工学部, 助教授 (60268224)
村岡 茂信 大阪工業大学, 工学部, 助教授 (40097994)
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Keywords | 握力障害者 / リハビリテーション / 力覚提示デバイス / 制御システム |
Research Abstract |
本研究では,単純で安価な握力障害者リハビリテーション用力覚提示デバイスの開発を行っている.このシステムはDCコアレスモータと歯車減速機,計測・制御用パソコンなどの組み合わせからなっている.本年度は5指の把持力を詳細に測定できるように装置を改良すると共に握り角度の出力信号がより高精細になるよう改良した.具体的な改良点や明確になった点は以下のとおりである. (1)出力トルクの検出だけでなく,小型圧縮型ロードセルを用いて各指(5指)の握力測定が行えるようにするとともに,レバー握り角度の出力を0.1度刻みになるよう改良した. (2)電磁ブレーキに替え,1/200歯車減速機をDCモータに直結することによりトルク制御を容易にした.このトルク制御システムの動作特性を調べた結果,PCで制御した値とモータの出力トルクの値はDutyの値が小さいとき入力値と出力値が比例しない場合があるが,Dutyが20%以上ではほぼ比例することが分った.また,レバーの握り速度によりトルクの変化がみられたが,0.1rad/s以下の角速度であれば安定した出力トルクが得られることが分った. (3)リハビリテーションを楽しく行うために,機構に連動して変化するコンピュータグラフィックスの更なる改良をおこなった. (4)本装置を使用して健常者の握力低下の状況を測定した.被験者の筋力を疲労させるためにハンドグリップを1分間で約40回を一定の間隔で握った後,Dutyを高く設定して,1分間のレバーの握り角度を測定した.7,8分後から握力が下がりはじめ,当初の2/3程度の角度しか握れなくなることが分った.
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