2004 Fiscal Year Annual Research Report
変動圧力測定に基づく圧力勾配および流体粒子加速度の評価と微細渦構造の統計性の解明
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15560137
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
辻 義之 名古屋大学, 工学研究科, 助教授 (00252255)
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Keywords | 乱流 / 変動圧力 / 微細渦構造 / 普遍法則 |
Research Abstract |
従来のコンデンサマイクロフォンを用いた静圧測定法を改良し、半導体型圧力センサとマイクロフォンを併用した測定法及びデータ処理法を開発した。マイクロフォンは非常に微小な変動を捉えるが、その構造上の制約から低周波成分が20〔Hz〕程度までしか周波数応答が保てない。これに対して半導体型圧力センサは、最小分解能が10〔Pa〕程度とおおきいが、直流成分まで計測できる周波数応答性を有する。両者の特性をいかすことにより、流れ場の特性に合わせて広範のRe数での計測を可能とした。また、測定精度を向上させるために、静圧プローブ形状(静圧管長さ、静圧孔の大きさ及び数、配置)、角度特性について測定精度への影響を明らかにした。 昨年度の知見をもとに、乱流境界層中の静庄変動の計測、壁面静圧との同時測定、変動速度と変動静圧との同時測定をおこなった。静圧管は、管径と肉厚の異なる5種類を準備し、流れ場の最小スケール、微細渦構造が測定誤差に与える影響を評価した。その結果、平均静圧分布から計算される壁垂直方向のRMSは直接測定と良い一致を示した。シアーの大きな壁近くでの変動圧力の統計的性質から、境界層中の微細渦構造を抽出できる可能性がわかった。また、流体粒子の加速度を評価するためには、現状の測定系では空間分解能が十分ではなく、より微細な加工を施した静圧プローブを作る必要があることがわかり、現在、その改良のための準備を進めている。速度と静圧変動との同時測定では、乱流境界層の境界層厚さ付近で、流れ方向速度と変動圧力が大きな正の相関を示すことがわかり、層外主流の乱流領域へのエントレインメントを特徴付ける統計量となる可能性がわかった。壁面と乱流中の静圧変動との相関は、本研究で初めて計測された。
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Research Products
(6 results)