2003 Fiscal Year Annual Research Report
界面に沿っての包接水和物成長を考慮した包接水和物連続製造装置の性能予測法の試み
Project/Area Number |
15560172
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Research Institution | Tokyo Gakugei University |
Principal Investigator |
望月 高昭 東京学芸大学, 教育学部, 助教授 (70280360)
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Keywords | 包接水和物 / クラスレート水和物 / 結晶成長 / 熱伝導モデル / 成長速度 |
Research Abstract |
ゲスト物質流体/水界面を覆うように成長する包接水和物結晶膜の成長挙動予測に関して以下2点の検討を行った. (1)包接水和物膜成長に関する物理モデルの検討: ゲスト物質流体/水界面上において同界面に沿って成長する包接水和物膜に関し,その2次元的な物理モデルの製作・検討を行った.本研究においては,包接水和物膜の先端のみが包接水和物生成箇所である物理モデル,つまり,同膜が界面に沿った方向へのみ成長する(膜の厚み方向には成長しない)物理モデルを考えている.本物理モデルにおいては,膜先端における温度が「想定圧力における包接水和物生成温度」であると仮定すると共に,同先端からゲスト物質流体中および水中への熱伝導による熱移動のみを考えており,同先端からの熱移動量と等しい生成熱量分の包接水和物生成により同膜が成長するとしている.本研究においては,上述の物理モデルを作成すると共にその計算結果と他研究者による実験結果との比較・検討を行った.その結果,ゲスト物質の水への溶解度と包接水和物膜の厚さとの間に反比例の関係があることを明らかにした.また,本物理モデルが妥当か否かを検討するためには,今後,成長速度と膜厚の同時計測が必要であることを明らかにした. (2)包接水和物膜成長速度の実験的測定: 境界条件が明らかな下での包接水和物膜成長速度計測実験を行うことを目的として圧力容器の設計・製作を行った(実験装置の形状・寸法・機能等を発案し,実際の設計・製作は圧力容器製作の専門会社に依頼した).同実験装置は,類似研究を行っている他研究者のものとは異なり,水を膜状の形で流動させることが可能であり,それにより実験時の境界条件を明らかにし易くなっている.同装置の製作後,「水流動系の動作確認」および「水膜の流動状況の観察」を行った.
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Research Products
(1 results)