2004 Fiscal Year Annual Research Report
界面に沿っての包接水和物成長を考慮した包接水和物連続製造装置の性能予測法の試み
Project/Area Number |
15560172
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Research Institution | Tokyo Gakugei University |
Principal Investigator |
望月 高昭 東京学芸大学, 教育学部, 助教授 (70280360)
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Keywords | 包接水和物 / クラスレート・ハイドレート / 結晶成長 / 成長速度 / 熱伝導モデル / 数値モデル |
Research Abstract |
ゲスト物質/水界面を覆うように成長する包接水和物結晶の膜の成長挙動予測に関して以下の2点の検討を行った. (1)包接水和物膜成長に関する物理モデルの検討: 昨年度に引き続き,ゲスト物質/水界面に沿って成長する包接水和物膜に関し,その2次元的な物理モデルの検討を行った.本研究においては,包接水和物膜の先端のみが包接水和物生成siteであり,同膜が界面に沿った方向へのみ成長する(膜の厚み方向には成長しない)物理モデルを考えている.成長する包接水和物膜の先端形状については殆ど知られていないため,その形状には仮定を置かなければならない.本年度の物理モデルにおいては,半円形の先端形状を仮定した.検討の結果,矩形の先端を持つ物理モデル(昨年度)に比べて半円形の先端を持つ物理モデルでは,包接水和物膜内を介して水およびゲスト物質相へと移動する熱量が著しく減少することが判明した.この結果,同じ膜厚を仮定した場合,半円形状先端を持つ物理モデルは矩形先端を持つ物理モデルに比べ約1.5倍の生成site面積を持つにもかかわらず,その成長速度は遅くなると言う結論に至った. (2)包接水和物膜成長速度の測定: 上述のモデルを検証するためには"包接水和物膜の界面に沿った方向への成長速度"および"膜厚"の両者の実験結果との比較が必要となる.検討の結果,同膜の膜厚は直接測定する以外の手段が無く,その測定はかなり困難であることが判明した.そこで,既に光学干渉計を用いた膜厚の測定例が存在するHFC-32およびHFC-134aについて,界面に沿った方向への成長速度を測定することとした.この目的を達成するため,本年度は,実験装置本体を冷却するための装置の設計・製作,実験装置本体と付属装置の接続,実験系の耐圧試験等を実施すると共に,HFC-134aを用いた予備検討を行った.
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Research Products
(1 results)