2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15560185
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Research Institution | KYUSHU UNIVERSITY |
Principal Investigator |
増岡 隆士 九州大学, 大学院・工学研究院, 教授 (30039101)
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Keywords | 多孔質 / 強制対流 / 流動様相 / カルマン渦 / 透過流 / 抗力係数 / よどみ流れ / 熱伝達 |
Research Abstract |
(1)多孔質物体のような透過性を有する物体まわりの強制対流について,実験および数値解析を行い,多孔質内部を透過する流れ(多孔質透過流)は多孔質物体後流のカルマン渦発生領域の逆流を抑制し,多孔質透過率とレイノルズ数の条件によっては,多孔質透過流によりカルマン渦は完全に崩壊することを明らかにした. (2)多孔質物体に作用する抗力に及ぼす多孔質透過流の影響について数値解析による検討を行い,多孔質透過流による付加摩擦によって非透過性固体の場合よりも抗力係数が増大する場合があることを示した.一方で,更なる多孔質透過流の増大は,物体後流の渦形成領域を下流側に拡大し,多孔質物体の前面と背面の圧力差を低減させ,抗力係数の低減をもたらすことを明らかにした. (3)多孔質平板に向かうよどみ流れについて解析的検討を行い,多孔質層内部への透過流は,多孔質平板上に形成されるよどみ点境界層厚さを非透過性固体平板上に形成される境界層厚さよりも薄くすること,また多孔質層-流体層の界面における速度が上昇すること,したがって多孔質平板上の粘性せん断力が透過率等の多孔質パラメータに依存して変化することを明らかにした. (4)多孔質透過流は温度境界層厚さの低減をもたらし,よどみ点熱伝達を増大させることを示した.一方で,多孔質層の熱伝導率の条件によっては,その熱抵抗のため熱伝達特性を低下させ得ることを明らかにした.
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Research Products
(6 results)