2004 Fiscal Year Annual Research Report
高熱負荷フィン付回転ドラムにおける対流伝熱機構の解明
Project/Area Number |
15560186
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Research Institution | KYUSHU UNIVERSITY |
Principal Investigator |
吉田 敬介 九州大学, 大学院・工学研究院, 助教授 (60191582)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
森 英夫 九州大学, 大学院・工学研究院, 教授 (70150505)
田坂 誠均 住友金属工業, 総合技術研究所, 主任研究員
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Keywords | 回転体 / リターダ / フィン付伝熱面 / 伝熱促進 / 対流熱伝達 / 最適設計 |
Research Abstract |
回転円柱やドラムを冷却する際,外面にフィンを取り付けると,伝熱面積拡大効果だけでなくフィンによる流体の攪拌効果により,フィンを有しない場合よりも放熱性能が良くなることが知られており,車両用ブレーキのような高熱負荷条件(ドラム温度が200℃以上に達するような条件)で空気により冷却を行う場合に,このような手法の応用は大変有効である.しかし,意外にもフィン付回転体における対流電熱特性は(フィンなし)回転円柱と異なりほとんど明らかになっていない.本研究は,高熱負荷フィン付回転ドラムの対流電熱機構を解明することを目的したものであり,昨年度までに本系の伝熱特性を実験的に明らかにした. 最終年度である本年度は,まず感温塗料を用いたフィン表面の局所熱伝達特性の測定を行った.しかし,測定温度が予想より低温(200℃以下)で,その温度レベルを変色域にもつ感温塗料の種類が少ないため,局所伝熱特性を精度く明らかにすることが出来なかった. そこで,煙をトレーサにした流れの可視化実験装置の開発を行い,フィン間の空気流動の様子を観察することが可能となった.まだ低回転数域でしか測定が可能ではないが,本系の伝熱機構が,(1)水平矩形管内流の助走区間における強制対流熱伝達,(2)フィン頂部をそれに直交して空気が通過するキャビティ流れの熱伝達と考えることが妥当であることを結論付けた.(実機で使用される高回転数,高温域では,これに(3)遠心力に起因する自然対流の存在が加わる.) さらに,発熱する回転体からの冷却能力を向上させたいという工学的興味から,当該ドラムと同じ高さと厚さのフィンを外径438mm,厚さ10mmの円板上にフィン列として配置した供試体を製作し,伝熱特性を調べた.
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Research Products
(2 results)