2003 Fiscal Year Annual Research Report
低温プラズマによる燃焼排ガス中の粒子状物質,窒素酸化物の同時除去
Project/Area Number |
15560191
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Research Institution | Shonan Institute of Technology |
Principal Investigator |
森棟 隆昭 湘南工科大学, 工学部, 教授 (90094284)
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Keywords | 低温プラズマ / コロナ放電 / 燃焼排ガス / 粒子状物質 / 窒素酸化物 / 浄化方法 / 同時除去 |
Research Abstract |
平成15年度においては、(1)低温プラズマ(コロナ放電)発生装置の製作および放電基礎特性の検討、(2)低温プラズマによるラジカル生成の理論計算、についての研究を主として進めた。 コロナ放電管の外側円筒電極は内径D×長さL(mm)を54×320、27×160の2種類とし、材質はSUS304とした中心電極はPMの捕集や電極の再生を考えてロール外径φ4.6mmのニクロム線(φ0.5mm)を使用する・反応槽の側面に観察用の透明ガラス窓を設置して、コロナ放電の可視が可能な構造としている。電源には直流高圧電源(35kV,3mA)を用いた。集塵されたPMの焼却用には100V,4Aの交流電源を用い、ここでは放電の安定性や現象の基本的な状況を把握するために中心電極を負とするマイナスコロナ放電を採用した。燃焼により+に帯電したPMは中心電極上に集塵され、同時に、NOx中のNOはNO_2に酸化され、排ガス中の水分との反応によりHNO_3が生成、中和されてNOxが減少する。以上、設計製作したコロナ放電式PM, NOx同時除去装置を用いて実験を進めている。 コロナ放電時の電流-電圧特性を測定し、放電場におけるNOからNO_2への酸化特性、温度上昇特性など放電管の基礎特性を求めた。NO_2の生成量を増加するために排ガス中の残留HCや、HCを新たに排ガスへ添加する方法も試みるため、全炭化水素計によりTHCを計測した。また、排ガス流入時のコロナ放電の分光特性を分光分析器によって求めるなどコロナ放電の基礎特性を考察し、連続運転可能かつラジカル生成の期待できる最適発生条件を求めた。なお、低温プラズマによりラジカルがどれだけ生成する可能性があるかを化学平衡計算により検討して最適な温度条件などを推定しており、以上(1)(2)の結果をまとめて日本機械学会へ報告している。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] 森棟隆昭, 古性信洋: "コロナ放電によるディーゼルPM,NOxの除去特性"日本機械学会第13回環境統合シンポジウム論文集. 03-10. 243-246 (2003)
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[Publications] 森棟隆昭, 古性信洋: "コロナ放電によるディーゼル微粒子、NOxの同時除去特性"日本機械学会2003年次大会講演論文集. 03-1. 95-96 (2003)
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[Publications] 森棟隆昭, 古性信洋: "コロナ放電によるディーゼル微粒子、NOxの除去特性"神奈川県産学公交流研究発表会前刷集. 平15年版. 99 (2003)