2004 Fiscal Year Annual Research Report
低温プラズマによる燃焼排ガス中の粒子状物質,窒素酸化物の同時除去
Project/Area Number |
15560191
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Research Institution | Shonan Institute of Technology |
Principal Investigator |
森棟 隆昭 湘南工科大学, 工学部, 教授 (90094284)
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Keywords | ディーゼル機関 / 排ガス浄化 / NOx、PM、THC / コロナ放電 / 低温プラズマ / 同時除去 / PM粒子径 |
Research Abstract |
本研究ではディーゼルエンジンからの排ガスを中心電極を負極とする負極性コロナ放電管へ直接通し、一体型放電管でSoot捕集、NOx除去、THC濃度減少が同時に可能であるかを検討した。また、Soot捕集時におけるTHC濃度の挙動について考察した。さらに、ロープレッシャーインパクターにより排ガス中の粒子径別の質量流量を求め、コロナ放電することによりどのような粒径の粒子が捕集可能できるかを考察した。以上より次の結論を得た。 (1)本研究で使用した一体型コロナ放電管を用いる事で、低電力でありながらPM/NOx/THCの同時除去が可能であることがわかった。スパークが発生した場合は中心電極の加熱焼却処理を行うことにより繰り返し除去が可能で長時間の使用も可能である。 (2)コロナ放電を行うことにより、THC濃度が減少している事がわかった。これはPM(Soot)に付着しているHCがコロナ放電中のニクロム線上に同時に捕集されることや、ガス状のHCについては一部が放電管内で活性化燃焼することが考えられる。さらにNO_2とPM中の炭素の化学反応によりTHCは減少する。 (3)コロナ放電管を用いて電極に高電圧をかけることによりPMを捕集して後流のPM質量流量を減少させることが出来る。とくに粒子径が0.5μm以下の人体に有害な粒子径の小さな粒子がより多く捕集されることがわかった。 なお、焼却再生処理により中心電極は再生されるが、外側電極は再生不可能であること、電極再生中には、コロナ放電の電源を切るため、排ガスが無処理で大気へ排出してしまうこと、コロナ放電は入力電力値を高めすぎるとスパークが発生し、高電圧入力が困難でありしたがってNOxの除去率が増加しないことなど解決すべき点があることが判明した。
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Research Products
(7 results)