2004 Fiscal Year Annual Research Report
画像計測法を用いたDIR-MCFCにおける触媒汚染物質揮発挙動の解明
Project/Area Number |
15560193
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Research Institution | Osaka Prefectural College of Technology |
Principal Investigator |
杉浦 公彦 大阪府立工業高等専門学校, システム制御工学科, 助教授 (00249814)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
谷本 一美 独立行政法人産業技術総合研究所, 関西センターエネルギー部門, 副部門長 (60357473)
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Keywords | DIR-MCFC / 燃料電池 / 画像計測 / 触媒汚 / 省エネルギー / 動力プラント |
Research Abstract |
DIR-MCFCにおける溶融炭酸塩の揮発・反応挙動および配管における溶融塩による閉塞現象を解明するため,画像計測法による揮発物の粒成長,発電時における電極反応観察およびバンドパスフィルターを用いて揮発物の同定を行った.その結果を以下に示す. (1)揮発物の粒成長 セル外試験機内に核となるK_2CO_3を設置し,KOH揮発雰囲気にCO_2を吹き込むことでK_2CO_3を発生させる電池内の現象を模擬した実験を行った結果,K_2CO_3が1時間当たり0.5〜0.9%ずつ粒成長し,KOH濃度が1時間当たり0.072%増加していることを示すことができた. (2)発電時における電極反応観察よる揮発挙動の解明 前年度において試作した画像計測可能な窓を有する16cm^2単電池枠を使用して,発電時における電極近傍での生成物の噴出挙動を観察し,改質触媒の気相汚染される機構について明らかにすることを試みたその結果,通常の電極厚み,かつ,既存のアルゴンイオンレーザでは観測は出来なかったが,電極厚みを通常の半分にし,かつ,高出力YAGレーザ(デモ機として借りた)を用いることで電池反応下における炭酸塩の揮発現象を観測できた.この揮発物質は,電流密度の増加に伴い大きくなっていることから,電池反応に伴う生成物と共に揮発していることが明らかになった.本成果は,Fuel Cells Science & Technology 2004にて発表し,最優秀ポスター論文賞を受賞した. (3)気相汚染物質の同定実験 既存設備であるアルゴンイオンレーザを用い,OHバンドパスフィルターを用いて電極反応で生成される物質の同定を行ったが,アルゴンイオンレーザの出力ではOH蛍光を観測するまでは至らなかった.今後,更なる揮発挙動を解明するには高出力のYAGレーザが必要である.
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Research Products
(6 results)