2003 Fiscal Year Annual Research Report
可動堰の大型化に伴い新たに発生した低周波騒音問題の防止方法
Project/Area Number |
15560195
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Research Institution | Saitama University |
Principal Investigator |
佐藤 勇一 埼玉大学, 工学部, 教授 (30134828)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
辻岡 一明 埼玉大学, 工学部, 講師 (10251646)
長嶺 拓夫 埼玉大学, 工学部, 助手 (00323379)
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Keywords | 水脈振動 / フラップゲート / ナップ振動 / 自励振動 / ストローハル数 |
Research Abstract |
砂防ダムのような固定堰、あるいはゲートのような可動堰から水が膜状になって落下する場合、しばしば水脈振動が発生し民家の障子や窓ガラスを振動させたり、ゲートそのものが共振したりして大きな問題となる。これらの対策としては、堰の上部にスポイラーを設け、越流水脈を分割する方法が一般的にとられている。しかし、この方法で解決できない場合や越流水膜が厚くなったときにも振動が発生するなどの事例が報告されている。 本研究では振動事例について検討を行った。そのことから水膜振動には複数の原因が関連していることが考えられることがわかっている。この水脈振動の発生原因を調べることを目的とし、そのメカニズム解明の第一歩として、鉛直に落下する水膜の挙動について実験的に研究を行っている。 実験は、鉛直水膜の背面に閉空間ができるように装置を構成し、水膜を鉛直に落下させて閉空間との連成について検討を行っている。実験でのパラメータは水膜厚さ、落下速度、落下距離および閉空間容積としている。水膜の挙動については、高速ビデオカメラで撮影を行い、その映像をもとに水膜の振動形状、振動数、落下速度などを計測している。 結果として、発生する水膜振動の形状を明らかにしている。振動しながら落下する水膜の形状は連続的に変わるのではなく、周波数に応じた離散的な変化をする。またその発生する水膜振動は、同じパラメータにおいて初期条件により複数の振動形状が発生し、それらの振動はストローハル数と関連していることを明らかにしている。各パラメータの影響についても定性的に明らかにしている。
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Research Products
(1 results)