2004 Fiscal Year Annual Research Report
操作者から見た操作性を重視した人間-機械協調作業系の制御
Project/Area Number |
15560216
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
松尾 芳樹 東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 助教授 (90173806)
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Keywords | 人間-機械協調作業系 / 操作者自己整形特性 / 対象変化感度関数 / 随意ツール軌道生成補助 / 2次元ツール操作 / ビーム自由並進振子 / インピーダンス制御 / 仮想拘束 |
Research Abstract |
今年度は,昨年度開発した2次元作業シミュレーション実験システムを用いて,下記の3つのサブテーマについて2次元ッール作業の実験を行ない,それぞれにおいて,操作者から見て操作性の高い人間-協調作業系を実現するための方策を検討した. 1.能動的力外乱抑制 2次元ツール操作時における操作運動覚ループの自己整形特性を調べ,ツール動特性パラメータによる操作性の違いを検討した.特に,操作性能に基づいて操作性や自己整形の成否を評価するためには,従来用いられていた開ループゲインクロスオーバ周波数では判断が困難な場合があり,閉ループ感度関数に基づく指標の方がより適切であることを明らかにした. 2.不安定な対象を扱う作業 昨年度のボール&ビームタスクをさらに発展させた実験対象として,ビーム上を自由に並進する振子系を考案し,操作者への視覚情報の提示と運動覚に関する対象動特性変動感覚の補償それぞれの効果と干渉を調べ,後者の有効な補償方法として,視覚に任せるべき低域を十分遮断したバンドパス特性が有効であることを明らかにした. 3.随意2次元ツール軌道生成作業 回転する対象上に操作者が幾何学的な随意軌跡を描く作業を取り上げ,対象面への相対インピーダンス拘束,および横滑り拘束特性をベースに,仮想的なツール特性を付加することによって操作者にとって操作しやすい協調制御の1手法を開発した. 以上により,操作者の自己整形特性,対象変化感覚の補償効果,随意ツール作業を補助する仮想ツール特性という3つの側面から,視覚と操作運動覚を用いた2次元ツール作業において,操作者から見た操作性の高い人間-機械協調作業系を実現するための有力な知見を得た.
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Research Products
(4 results)