2003 Fiscal Year Annual Research Report
ダイナミック可変構造機械系の制御法の開発と可変生物型ロボットへの応用
Project/Area Number |
15560217
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Research Institution | The University of Electro-Communications |
Principal Investigator |
田中 一男 電気通信大学, 電気通信学部, 教授 (00227125)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田中 孝之 電気通信大学, 電気通信学部, 助教授 (10282914)
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Keywords | 可変構造機械系 / Sector nonlinearity / 非線形システム / リアプノフ関数 / 線形行列不等式 |
Research Abstract |
本年度は以下のことを行った。 (1)可変構造機械系のシステム記述法の開発 可変構造を有する機械系システムの記述方法を開発した。この機械系はその運動方程式の構造も変化するため、システムの解析や制御器設計の操作性に十分配慮したモデル表現を提案するにことに努めた。とくに、システム次元の変化を巧みに記述するモデル表現のクラス、機械系特有のモーメント、慣性力、遠心力などの変化を巧みに記述するモデル表現のクラスに分けて考えた。モデル作成には、sector nonlinearity(SN)の概念を利用して構造に応じた複数の非線形モデルを作成し、構造特性などを考慮してこれらの非線形モデルをつなぎ合わせる手法を提案した。本研究で提案したシステム表現はユニーバーサルであり、任意の非線形システムを任意の精度で記述できるため、広いクラスのシステム記述が可能となる。 (2)可変構造機械系に対する制御手法の開発 (1)で開発した可変構造システムに対して有効な制御手法を開発した。開発した制御手法では、1.構造の切り替えにおいてエネルギーが保存されるシステム 2.構造の切り替えにおいて状態変数の値が保存されるシステム に対する安定化制御器の設計条件を導出した。制御系の安定性を保証するために、前者に対しては力学的エネルギーに着目したリアプノフ関数を、後者に対しては状態変数に依存したリアプノフ関数を構成することで、切り替え時のリアプノフ関数の連続性を保証できるような工夫を行ったことが大きな成果である。さらに、並列分散的補償問題を(線形行列不等式条件に基づく)凸計画問題として定式化し、多目的な制御性能条件に基づく制御系設計問題を数値的な可解問題に転換することに成功した。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] Kazuo Tanaka: "A Multiple Lyapunov Function Approach to Stabilization of Fuzzy Control Systems"IEEE Transactions on Fuzzy Systems. 11・4. 582-589 (2003)
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[Publications] Kazuo Tanaka: "A Practical Design Approach to Stabilization for 3DOF RC Helicopter"IEEE Transactions on Control Systems Technologies. (掲載確定). (2004)
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[Publications] 川畑 章司: "膜翼を有する羽ばたき機の試作"日本ロボット学会誌. 121・8. 916-922 (2003)
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[Publications] Hiroshi Ohtake: "Switching Fuzzy Control for Nonlinear Systems"2003 American Control Conference. 1914-1919 (2003)
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[Publications] Hiroshi Ohtake: "Piecewise Nonlinear Control"42^<nd> IEEE Conference on Decision and Control. 4735-4740 (2003)
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[Publications] 長谷 拓也: "可変迎角機構をもつ飛行ロボットの提案"第21回ロボット学会学術講演会. (in CD). 3B-22 (2003)