2005 Fiscal Year Annual Research Report
ダイナミック可変構造機械系の制御法の開発と可変生物型ロボットへの応用
Project/Area Number |
15560217
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Research Institution | The University of Electro-Communications |
Principal Investigator |
田中 一男 電気通信大学, 電気通信学部, 教授 (00227125)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田中 孝之 北海道大学, 情報科学研究科, 助教授 (10282914)
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Keywords | 可変構造機械系 / 鳥ロボット / 飛行実験 / 揚力安定化 / 線形行列不等式 |
Research Abstract |
(1)可変構造機械系のシステム記述法および制御手法の改良 今年度は、昨年度の成果をもとに研究協力者のProf.Wangの協力を得て非線形制御理論(とくに、非線形追従制御の収束性)の観点から設計論としての完成度を高めた。具体的には、可変構造機械系の設計条件を線形行列不等式条件で記述し、数値的に解ける設計問題として定式化した。ここで重要なのが、可変構造(構造の切り替え)間で生じる状態量や力学的エネルギーの切り替えである。本設計条件では、これらをすべて考慮して制御系の安定性を論じている点が特徴である。可変構造機械系の設計条件の一部は線形行列不等式条件で記述できずに双線形行列不等式として記述されてしまっているが、一部の変数を固定することで線形行列不等式条件に帰着させ、実用的に設計条件を解くことにも成功した。 (2)鳥ロボットの揚力安定化実験 翼の途中に非駆動関節を有する可変翼をもつ鳥ロボットを作製した。さまざまな形状の可変翼を試作したが、根元の翼の上下運動と非駆動関節のタイミングの連動が技術的に難しく、いずれの試作翼においても十分は揚力を得るにはいたらなかった。そこで、通常の翼を用いて揚力の性能実験を行った。モータの印加電圧を入力とし、鳥ロボットの揚力を出力とする揚力ダイナミクスモデルを同定し、制御系設計を行った。振り下げ時に速度を大きくしなるべく大きい上昇力を得るように、しかも、振り上げ時にゆっくりと振り上げて下降力をなるべく小さく抑えるような翼の目標軌道を生成し、それに追従させるような制御系設計を行った。揚力安定化実験を行ったところ、目標軌道にある程度追従した制御結果を得ることができた。
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Research Products
(6 results)