2004 Fiscal Year Annual Research Report
電気機器解析のための有限要素モデルを自動生成する学習機械の開発
Project/Area Number |
15560233
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
五十嵐 一 北海道大学, 大学院・情報科学研究科, 教授 (90212737)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
渡辺 浩太 北海道大学, 大学院・情報科学研究科, 助手 (20322828)
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Keywords | 有限要素法 / 電磁界解析 / メッシュ生成 / 機械学習 / 遺伝的アルゴリズム |
Research Abstract |
電気機器の設計開発には有限要素法による電磁界解析が必要である場合が多い.このような解析においては,解析領域を多数の要素に分割して有限要素モデルを作成する必要がある.従来このような分割のために,粗い有限要素モデルから出発して,有限要素解析と誤差評価に基づくメッシュ分割を多数回繰り返すアダブティブ法が使用されてきた. 本研究では,上記のアダプティブ法とは異なり,有限要素解析を繰り返さずに適切な有限要素モデルを生成する手法を開発している.本法では解析者が作成した簡単なモデルから得られる要素ごとの電磁界に加え,各要素の電磁材料の角点や界面からの距離誘電率や透磁率,ソース電荷・電流からの距離,有限要素の大きさ,解析者の指定等,種々の要素属性から有限要素をどのように分割するかを決定する.この決定法は異なる電磁界解析を行う度に改善され,学習結果が蓄積される.したがって解析を重ねる度に,生成される有限要素モデルの質が向上する.また学習させたことのない解析対象についても,蓄積された学習結果に基づき適切なモデルを生成することができる.開発している学習機械はあたかも経験を積んだ解析者のような働きをすることが期待され,2次元,3次元の解析対象について適切な有限要素モデルを高速に生成できると期待できる. 平成16年度の研究では,前年度から引き続き適切な要素属性の選択に関する研究を行った.研究内容を以下にまとめる. (1)要素の性質を評価するために「2.0×内接円半径÷外接円半径」という評価関数を導入した. (2)(1)の評価関数により生成した要素を評価したところ,前年度で検討した磁束密度,要素面積,磁性体の角点からの距離を要素属性とするよりも,磁束密度の平方根,要素面積の平方根,磁性体の角点からの距離の平方の方が,扁平率の低い性質のよい要素が生成できることが分かった.
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Research Products
(6 results)