2004 Fiscal Year Annual Research Report
大規模集中型電源としてのCO2回収方式石炭燃焼MHD発電機の強い相互作用の研究
Project/Area Number |
15560236
|
Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
石川 本雄 筑波大学, 大学院・システム情報工学研究科, 教授 (90109067)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
船木 一幸 宇宙航空研究開発機構, 助教授 (50311171)
藤野 貴康 筑波大学, 大学院・システム情報工学研究科, 講師 (80375427)
|
Keywords | 大規模電源 / MHD発電 / CO2回収 / 強いMHD相互作用 / 衝撃波 / 境界層剥離 / 交流系統との相互作用 / MHD-インバータ相互作用 |
Research Abstract |
分散エネルギー源の導入にはそれをバックアップする安定した高効率で環境に適した大規模集中型電源が必要であり、また、21世紀中葉以降の東アジアのエネルギー事情を考えると、中国を中心とする石炭に依存せざるを得ない。石炭燃焼MHD発電方式はCO2液化回収式においてもCO2を液化回収しない方式でも高効率が可能である。 一方、高性能MHD発電機の実現をめざして、時間依存2,3次元ナビエ・ストークス方程式、定常2,3次元マックスウェル方程式を用いた数値解析コードを開発した。ナビエ・ストークス方程式は衝撃波を精度良く解像できるHarten-Yee風上型TVD法を用いて解き、計算時間を短縮するため並列計算方式を採用している。マックスウェル方程式は4面体要素を用いた有限要素法を用いて解いている。3次元解析の結果、2次元解析では把握できなかった加速ノズルと磁束密度方向絶縁壁の接合部から強い斜め衝撃波が発生し、発電チャネル出口まで伝搬し、MHD発電性能にかなりの影響を及ぼすことをはじめて見いだした。また、衝撃波の3次元的構造、とりわけ、MHD発電機内衝撃波は電流分布と強く関係しており、大電流で運転する場合には大規模な境界層剥離が電磁力により誘起され、大きな圧力損失を伴う衝撃波が生じるなど、境界層との相互作用により複雑な構造を持つことを明らかにした。 また、インバータを介してのMHD発電機と交流電力系統との相互作用を検討し、MHD発電機は、電力を供給するだけでなく、自励式インバータを用いて有効電力と無効電力を同時に制御することにより、電力系統そのものの安定化に役立つ可能性を初歩的に明らかにした。
|
Research Products
(1 results)