2004 Fiscal Year Annual Research Report
大型超伝導電力機器における極低温複合電気絶緑構成の高信頼化・高性能化
Project/Area Number |
15560240
|
Research Institution | Toyohashi University of Technology |
Principal Investigator |
長尾 雅行 豊橋技術科学大学, 工学部, 教授 (30115612)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
穂積 直裕 豊橋技術科学大学, 工学部, 助教授 (30314090)
村本 裕二 名城大学, 理工学部, 講師 (70273331)
山田 修一 核融合科学研究所, 大型ヘリカル研究部, 助教授 (50249968)
村上 義信 豊橋技術科学大学, 技術開発センター, 助手 (10342495)
|
Keywords | 極低温絶縁 / スペーサ / 微小ギャップ / 帯電 / 沿面放電 / 紙-氷複合絶縁 / 導電性異物 |
Research Abstract |
1.微小ギャップを有する電極系の絶縁破壊電圧へ及ぼす微小気泡の影響 液体窒素中に発生する微小気泡が微小ギャップを含めた複合絶縁系の絶縁破壊特性に及ぼす影響について検討・評価した。微小ギャップの有無および浮力方向に対する電極傾斜角度を変化させて破壊電圧を測定したが、すべての場合において冷却時間が長くなるほど破壊電圧が上昇した。また、浮力方向と電界方向が水平となる電極系傾斜角度0°、それらが垂直となる90°においては、ギャップ有の電極系の方が、無しの電極系よりも破壊電圧値が低下した。これは、ギャップ中に微小気泡が集塊し、この気泡の集塊がギャップ長と同程度のサイズになる事で破壊を促す橋絡部分になったためと考えられた。 2.極低温冷媒中のスペーサ沿面絶縁破壊特性 スペーサの帯電の可能性とそれが微小ギャップを有する複合絶縁系の放電特性におよぼす影響を検討・評価した。スペーサ側面の帯電が絶縁確壊電圧を低下させ、その影響はスペーサ端部の微小ギャップの存在と印加電圧極性により変化することが明らかになった。また、液体窒素に比べ液体ヘリウムは電圧上昇率の影響が小さかった。液体ヘリウムの方が低温で熱エネルギーが小さく,電荷の帯電が少ないことが原因と考えられた。 3.液体窒素中における多層絶縁紙-氷複合絶縁系の導電性異物による絶縁破壊特性と部分放電に及ぼす影響 導電性異物が紙の層間に混入した場合を想定し、試料に導電性異物を挿入した場合において、紙-液体窒素絶縁系と紙-氷複合絶縁系の絶縁破壊の強さおよび部分放電特性に及ぼす異物の影響についてについて検討を行った。その結果、紙-氷複合絶縁系は紙-液体窒素絶縁系に比べ、異物の混入があっても、その絶縁破壊の強さへの影響が少ないことが分かった。
|
Research Products
(6 results)