2003 Fiscal Year Annual Research Report
受電ラインの電源品質改善に有効な系統連系太陽光発電システムに関する研究
Project/Area Number |
15560245
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
大西 徳生 徳島大学, 工学部, 教授 (50035812)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
北條 昌秀 徳島大学, 工学部, 助手 (10314840)
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Keywords | 太陽光発電 / 系統連系インバータ / 電源品質改善 / 高周波補償 / 電気二重層コンデンサ / 出力安定制御 / 多機能インバータ |
Research Abstract |
現在実用化されている系統連系太陽光発電システムは、太陽電池出力を系統連系用インバータにより直流発電電力を力率1の正弦波交流電流に変換して配電系統に接続し給電運転されている。このため、連系される電力量が発電量と共に時々刻々と変化すると共に連系電流波形が電源に特別な悪影響を及ぼさないが、他の機器や配電系統からの電源品質の劣化に対する改善には寄与できていない。 本研究では、太陽光発電制御システムにおける連系電源ラインの電源品質の改善を目的としている。 先ず、系統連系インバータの制御法として、連系電流でなく負荷端子電圧波形を正弦波形に直接改善する制御システムを提案し、1)上位系統からの受電された電源電圧ひずみ補償、2)下位の負荷電流高調波による電源電圧のひずみ補償、3)下位の負荷電流高調波による上位系統への流出抑制等が同時に達成できる等をシミュレーション解析結果、実験結果をまとめた論文により明らかにした。 次に、電源の系統電圧波形がひずんでいる場合、これを補償するため連系用インバータの必要容量の増大を招くが、系統への連系電流波形を端子電圧波形に比例させることにより、4)電流の増大を極端に増大させることなく電源波形品質の改善に有効であることを研究会等において報告した。 また、限られた太陽電池パネルから出来るだけ多くの電気エネルギーを得るために、陰補償対策も重要である。ここでは5)電気二重層コンデンサを用いた陰補償制御法を提案し、有効性を確かめた結果を国際会議論文等で報告した。 今後、瞬時電圧低下や電力ピークカットまでも取り入れた、総合的な電力品質の改善を目指した新しい系統連系インバータシステムの開発を行う。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] Cyrus Wekesa: "Solar PV Generation System with AC Terminal Voltage Control Capability"Journal of Japan Solar Energy Society. Vol.29・No.4. 41-46 (2003)
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[Publications] Tomokazu Mishima: "A Power Compensation Strategy Based on Electric Double Layer Capacitors for a Partially Shaded PV Array"Proceeding of IEEE Industrial Electronics Society(IECONO3), Roanoke, USA. 1308-1313 (2003)
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[Publications] Tomokazu Mishima: "A Power Compensation Strategy Based on Electric Double Layer Capacitors for a Partially Shaded PV Array"Proceeding on the Fifth International Conference on Power Electronics and Drive Systems(PEDS2003), Singapore. 858-863 (2003)
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[Publications] 三島智和: "EDLCによる太陽電池部分陰補償システムの模擬実験特性"電気学会半導体電力変換研究会SPC-03-10. 57-62 (2003)
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[Publications] 大西 徳生: "電源電流検出方式アクティブフィルタの制御特性"電気学会半導体電力変換研究会SPC-03-142. 51-56 (2003)
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[Publications] 植木 健一郎: "等価抵抗負荷制御高調波補償装置"電気学会半導体電力変換研究会SPC-03-142. 37-41 (2003)