2003 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15560259
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Research Institution | Toyota Technological Institute |
Principal Investigator |
土田 縫夫 豊田工業大学, 工学部, 教授 (40023246)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
早川 聡一郎 豊田工業大学, 工学部, 助手 (50288552)
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Keywords | 電力伝送 / 情報伝送 / スペクトル拡散多重通信 / 非干渉多重伝送 / M系列符号 / 直流バイアス |
Research Abstract |
従来、研究代表者らが行ってきたスペクトル拡散多重通信技術の研究成果を基に、パワーエレクトロニクス技術と情報伝送技術を応用し、パワー自身に情報を持たせ、一対のワイヤ(動力線)のみで多数のデバイス用情報化電力の伝送を非干渉で行うシステムの実現を目指して研究を行っている。スペクトル拡散多重通信に一般的に使われる拡散符号であるM系列符号は+1と-1の2値を取り、複数チャンネルの同時通信に使用した場合にはチャンネル間干渉が発生するため、多数のチャンネルの送受信を取り扱うことが困難であった。M系列符号のこの干渉問題を解決するために、通信システムの拡散側か逆拡散側のどちらか一方に対してM系列符号に+1の直流バイアスを加えることが有効であることを研究代表者らは提案していた。本年度の研究において、この+1直流バイアスを加えたM系列信号を使用した情報化電力送受信用非干渉SS多重通信システムを構築した。このシステムにおいて受信機側に+1の直流バイアスを加えたM系列復調システム方式を採用することで、変復調がどちらもON・OFFのスイッチング素子だけで実現できる送信・受信回路を構成することが可能であることをシミュレーションにより確認した。シミュレーションによって決定した回路設計をもとに伝送システムの製作を行った。本年度は送信機チャンネル数2、受信機チャンネル数が2チャンネルの小規模かつ小電力対応の情報化電力送受信用通信システムの実験回路を試作し実験を行った。実験の結果、互いのチャンネル間に干渉無く情報を持った電力が伝送されており、情報化電力の非干渉多重伝送が実現可能であることを確認した。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] 吉田泰三, 早川聡一郎, 土田縫夫: "情報化電力の非干渉多重伝送システム"平成15年電気学会産業応用部門大会講演論文集. Y-6 (2003)
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[Publications] 吉田泰三, 早川聡一郎, 土田縫夫: "制御用電力の非干渉多重伝送システム"平成15年度電気関係学会東海支部連合大会講演論文集. 100 (2003)