2003 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15560264
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Research Institution | Matsue National College of Technology |
Principal Investigator |
高橋 信雄 松江工業高等専門学校, 電子制御工学科, 教授 (10110222)
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Keywords | 照明用電子安定器 / 高調波 / プッシュプル・コンバータ / チャージポンプ / PWM制御 |
Research Abstract |
スイッチングデバイスを用いた電子機器への入力電流の高調波抑制の回路技術については様々な方法が提案されているが、本研究では、プッシュプル型のインバータに、チャージポンプ機能を付加することによって、照明用機器に対するIEC規格のクラスCを満足する電子安定器を開発し、その回路動作の解析と実験を行った。 チャージポンプ機能を付加するため、プッシュプル型インバータで使用されている定電流インダクタで発生する高周波電圧に着目した。この高周波電圧を入力電源と並列に配置した2個の小容量コンデンサーの中点に印加することにより、2個のコンデンサーは充放電を繰り返し、そのため入力電源電圧が低い場合においても、回路内へ電流を取り込むことが可能となる。いくつかの容量のコンデンサーに対し実験を実施し、入力電流に含まれる高調波含有率をIECの規制値以下に抑えることが実証できた。 一方、このチャージポンプは入力電源電圧の全期間にわたって機能していろことから、電源電圧が高い期間においては必要以上の電流が回路内に取り込まれ、結果的に電子安定器全体回路の効率低下につながる現象も発生した。そこで、チャージポンプ機能を電源電圧の高低に応じて制御することにより、高調波電流抑制と同時に高効率なインバータを開発することを目指した。回路内の平滑コンデンサーの印加電圧が入力電源に対応して脈動していることに注目し、この電圧をPWM制御回路への信号として取り込み、チャージポンプ機能の制御を図った。開発した回路について実験を行い、一応の成果が得られたので学会でも発表した。 その他、補助金により購入した安定化電源を用いることにより、回路構成は異なるが高調波低減に有効な別タイプの電子安定器の実験を実施することが出来たため、その成果も学会発表することが出来た。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] 外谷昭洋, 高橋信雄, 加藤義人: "高調波低減を目指した改善型プッシュプル電子安定器に関する研究"電気・情報関連学会中国支部第54回連合大会講演論文集. 114 (2003)
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[Publications] 中島慧志, 高橋信雄, 加藤義人: "蛍光ランプ用中性点形降圧インバータについて"電気・情報関連学会中国支部第54回連合大会講演論文集. 143 (2003)
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[Publications] S.Adachil, Y.Kato, N.Takahashi, I.Yokozeki, M.Nakaoka: "Development of the Buck-Boost Inverter with Two Switches and the Application to the Electronic Ballast"Proceedings of 5^<th> International Conference on Power Electronics and Drive System. 1146-1149 (2003)