2005 Fiscal Year Annual Research Report
ウェーブレット変換による小型風力発電安全運転利用システムの開発
Project/Area Number |
15560265
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Research Institution | ANAN National College of Technology |
Principal Investigator |
當宮 辰美 阿南工業高等専門学校, 電気電子工学科, 教授 (80106129)
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Keywords | 小型風力発電装置 / ウェーブレット変換 / 安全運転利用システム / オンライン / 状態診断 / 風車回転振動信号 / 風車回転音 |
Research Abstract |
ウェーブレット変換を用いた小型風力発電安全運転利用システムの開発では,無尽蔵に存在する風エネルギーを有効的に利用するため,ビルの屋上や付近に民家のある場所でも安全に小型風力発電装置を利用できるシステムの開発を目的としている。平成17年度では,以下の項目を検討の目的としその成果を示す。 1.最適なオンライン状態診断プログラム選択についての検討 風車翼の破損や着氷雪を想定し,正常状態とアンバランス状態で計測した振動信号をWavelet変換により信号解析し,正常状態と異常状態を判別するための特徴信号を抽出する各種の手法を開発し検討を行った。 (1)開発した各種の風車状態診断法から,オンラインで状態診断を行える処理時間の短い診断プログラムを選択し開発した。その方法は,ウェーブレット変換後,ウェーブレット係数の絶対値と平均値を取求めて正規化し,正常と異常状態のユークリッドノルムを計算し,状態を判別する方法である。 (2)状態診断の精度を上げるため,振動信号だけでなく風車翼の風切り音信号の両方を用いた診断法を検討した。 2.計測データ送信システムによる簡易状態診断装置の検討 この研究では,風車の設置場所(ビルの屋上や山間部など)から離れた場所で状態診断をモニタリングするので,風車の振動信号と音信号を送信しコンピュータ側で受信する必要がある。この計測データ送信システムをFM送受信器で構成し,ノートパソコンを用いた状態診断装置を構築した。また,1ボードマイコンと液晶LCDを用いた簡易診新装置もほぼ完成できた。 これらの成果については,第27回記念風力エネルギー利用シンポジウム,第11回高専シンポジウムと電気関係学会四国支部連合大会にて口頭発表を行い,日本風力エネルギー協会誌と阿南工業高等専門学校研究紀要に発表した。
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Research Products
(5 results)