2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15560316
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Research Institution | Ibaraki University |
Principal Investigator |
羽渕 裕真 茨城大学, 工学部, 助教授 (90241744)
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Keywords | 無線パケット通信 / Push型補間プロトコル / Pull型補間プロトコル / コードシフトキーイング / 自律型アクセス制御法 / トラヒック制御法 / 可視光配信システム / ALOHA |
Research Abstract |
本研究は、多値変調法の1つであるコードシフトキーイング(CSK)とロスパケットを基地局ではなく近隣車両の自発的な送信により補間するロスパケット補間法を融合したITSのための通信プロトコルを検討した。その結果、以下の点が明らかになった。 (1)トラヒック制限法の1つである基地局主導で行うチャネルロードセンシング(CLSP)を、非直交系列を用いるCSK型ALOHA方式に適用した効果を明らかにした。最大スループットを33.6%向上できることを示した。さらに、基地局からの制御信号不到達によって生じるスループットの低下についても明らかにした。70%の制御信号不到達がある場合の劣化量は17.1%であるが、最大スループットは0.5を保ち、DS型ALOHA方式よりも高いスループットを維持している。 (2)トラヒック制御法として、ユーザ局主導で行う自律型アクセス制御法を考案した。本方式は受信電力から送信希望ユーザ数を把握し、その情報と予め定めた閾値情報からユーザ毎にパケット送信の有無を決定する。つまり、各ユーザはどのユーザが送信希望ユーザであるかを把握するのではなく、送信希望ユーザ数のみを把握し、その推定ユーザ数に応じて自身の送信の有無を決定する。これによりトラフィックの減少が可能となる。ネットワークに存在するパケット数が閾値を超える状況で新たにパケットが発生する割合が10%であるとき、本方式の効果は高いことが分かった。 (3)発光ダイオードを搭載した交通信号機を基地局とする可視光配信システムでは、大型車等によるシャドウイングにより電波によるデータ補間法の利用が必要不可欠であることが分かった。また、Push型補間法を利用することにより、補間回数が5回程度でデータ取得確率100%を達成できることを明らかにした。
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Research Products
(11 results)