2003 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15560326
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Research Institution | Mie University |
Principal Investigator |
近藤 利夫 三重大学, 工学部, 教授 (60324539)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐々木 敬泰 三重大学, 工学部, 助手 (20362361)
大野 和彦 三重大学, 工学部, 講師 (20303703)
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Keywords | 映像符号化 / MPEG-2 / 低遅延 / イントラスライス / Iピクチャ / 再符号化 / ブロックノイズ / 解像度 |
Research Abstract |
研究の進展次第では変更の入る可能性のある方式基本部の仕様の設計は、評価プログラム作成の中での仕様検討に留め、代わりに16年度に予定していた基本特性の評価と課題明確化を先行させた。 1.原理確認用の評価プログラム作成 イントラ(I)ピクチャ遅延分散送出とシーンチェンジ部解像度適応選択のそれぞれを別個にMPEG Software Simulation GroupのMPEG-2 video encoder (mpeg2v12)に組み込んだ2つのエンコーダプログラムを作成した。前者のIピクチャ遅延分散送出は、14年度までの検討結果に基づいて、参照用Iピクチャ間で不一致の生じないPピクチャの再生画像をIピクチャとして再符号化する改良方式とした。また、後者については、当面の画質の評価を優先し、リフレッシュ対象のIピクチャの解像度を固定的に半減するだけのものとした。なお、画質評価は、ローカルデコードした再生画像とオリジナルエンコーダの再生画像の比較により行うこととした。 2.基本特性の評価と研究課題の明確化 (1)Iピクチャ遅延分散送出の場合 目論見通りの符号量変動抑止(低遅延化と等価)が図れた。再符号化の採用により、参照画像間の不一致による画質劣化の問題も解消された。しかし、今度は再符号化に起因する画質劣化が顕在化し、結局、PSNRで測る画質はイントラスライスより下回ってしまった。参照用Iピクチャに標準的なデブロッキングフィルタを施すことで画質劣化抑止を試みたが成功していない。 (2)シーンチェンジ部解像度適応選択の場合 縦横両方の解像度の半減により、Iピクチャ自体については符号量の増大とブロックノイズの発生をほぼ抑止できることがわかった。しかし、解像度低下によるボケの程度が大きく、画質はかえって低下してしまった。今後は、横方向のみの解像度半減、超解像技術によるボケ感の低減の検討が必要である。
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Research Products
(1 results)