2003 Fiscal Year Annual Research Report
コンテンツ流通における開放型権利処理方式の多角的研究
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15560339
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
亀山 渉 早稲田大学, 大学院・国際情報通信研究科, 教授 (90318858)
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Keywords | セキュリティ / コンテンツ流通 / ディジタル権利処理 / 開放性 / DRMシステム |
Research Abstract |
本年度の主な検討項目要素は、開放性とユーザモビリティを考慮した権利の譲渡と合併方式、権利条件の再編成と派生関係保存を可能にする分散型権利流通処理方式であり、それぞれについて学会発表を行い研究成果を公表した。前者の研究成果を要約すると、端末に記録されるログ情報の正当性を暗号方式を組み合わせて確立することによって信頼性のおける情報交換ができることを利用し、端末に記録されている各種の権利情報を譲渡あるいは合併できることを明らかにした。また、後者の研究成果を要約すると、権利者によって発行された権利情報を柔軟に流通させ、更にその情報に対して再編や再加工等の処理を流通経路上で分散して行える方式を提案して方式の有効性を示した。ここでは、各種の国際標準に採用されているXrMLに対する語彙拡張によって機能を実現することを提案しており、既存の技術に対するシームレスな拡張方式が可能であることを併せて示している。 一方、各種のビジネスモデルにおけるディジタル権利処理(以下DRMと略す)システムのモデル化の検討を開始した。これは、それぞれのシステムにおける各種の機能と権利処理の強固性、それら機能を実現あるいは運用するためのコスト、それら機能がもたらす権利者と仲介者と利用者へのそれぞれのメリットとデメリット、等を総合的に客観評価し、DRMシステムの客観的な評価と相互間の客観的な比較を可能とする方式の実現を目標とするものである。この研究成果によって、現在不可能なDRMシステムの客観評価を行えるようになり、工学的なシステム構築諭としてDRMシステムを扱うことができるようになることが期待できる。本検討に関しては、現在までの検討結果を学会発表を通して年度末に公開する予定である。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] 諸井 太郎, 亀山 渉: "コンテンツ流通における認証機関を介さない権利譲渡方式の実現方法"情報科学技術フォーラム2003講演予稿集. N-017 (2003)
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[Publications] 関 亜紀子, 亀山 渉: "円滑な権利運用と管理に向けた権利情報記述方式め提案"情報科学技術フォーラム2003講演予稿集. N-018 (2003)
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[Publications] 関 亜紀子, 亀山 渉: "権利条件の再編成と派生関係保存を可能にする分散型権利流通 処理方式の検討"情報処理学会 電子化知的財産・社会基盤研究会報告. 2003-EIP-21. 33-38 (2003)
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[Publications] Akiko Seki, Wataru Kameyama: "A Proposal on Open DRM System Coping with Both Benefits of Rights-Holders and Users"IEEE GLOBECOM 2003 Proceeding. GC20-8 (2003)
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[Publications] 関 亜紀子, 亀山 渉: "コンテンツ流通ビジネスのモデル化と評価に関する検討"情報処理学会 電子化知的財産・社会基盤研究会報告. 2004-EIP-23(発表予定). (2004)
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[Publications] 関 亜紀子, 亀山 渉: "コシテンツ流通とライセンス管理体系に関する一考察"第66回情報処理学会全国大会予稿集. 1E-4 (2004)