2004 Fiscal Year Annual Research Report
コンテンツ流通における開放型権利処理方式の多角的研究
Project/Area Number |
15560339
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
亀山 渉 早稲田大学, 大学院・国際情報通信研究科, 教授 (90318858)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
関 亜紀子 早稲田大学, 国際情報通信研究センター, 助手 (60386670)
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Keywords | セキュリティ / コンテンツ流通 / ディジタル権利処理 / 開放性 / DRMシステム |
Research Abstract |
昨年までの研究成果を踏まえ、本年度は権利処理のスケーラブルアーキテクチャと、コンテンツの2次流通と権利処理に関する課題に集中して検討を行った。 まず、前者のスケーラブルアーキテクチャでは、コンテンツ視聴に関する権利とそれに伴う実際の視聴を制御する方式を検討し、それを矛盾なく記述する方式を考案した。これは、視聴中のコンテンツの部分部分に対して視聴者に許される行為をきめ細かく記述できるという特徴を持つ方式であると共に、コンテンツ間の視聴権利関係も記述することができ、あるコンテンツを見ることを条件に別のコンテンツを見ることができるという関係も記述することができる。加えて、視聴者の嗜好に対応できる、いわゆる「ターゲティング」も実現可能な方式とした。更に、「コンテンツ代替」という新しい概念を提唱し、あるコンテンツを視聴したという事実が別のコンテンツの視聴と等価だと解釈させる記述を行うことで、多様なアプリケーションとサービスを生み出せることをプロトタイプによって実証した。一方、後者のコンテンツの2次流通と権利処理では、技術の発展に伴ってコンテンツ消費者もコンテンツ生産者となれる環境が整いつつあることから、このような環境を「コンテンツ循環」と名付け、そこにおけるコンテンツ2次流通と権利処理の問題を検討した。コンテンツ循環が起こると、コンテンツの再合成や編集によって、異なった権利の合併処理や解釈、ある権利の分解処理と解釈等を行わなければならない。本年度の研究によって、そのような問題点を整理し、課題の分析を行った。その結果、様々な権利処理上の矛盾解決や権利処理の効率性を行わなければならないことを具体的に明らかにした。また、コンテンツの1次流通と2次流通の効果や効率を併せて解析できるモデルを考案し、実証実験に向けて準備を始めた。
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Research Products
(11 results)