2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15560351
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Research Institution | Takushoku University |
Principal Investigator |
石川 勉 拓殖大学, 工学部, 教授 (10281370)
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Keywords | 推論メカニズム / 述語論理 / 順序ソート論理 / 知識表現 / 概念ベース / 意味解析 / 類似度 |
Research Abstract |
人間の判断に近い柔らかな処理のコンピュータ上での実現、さらには内部処理を全て言葉ベースで行う"言葉で考えるコンピュータ"の実現を目指し研究を進めた。具体的には、今期間は主に言葉ベースの知識表現法(WPL)とその推論処理法、自然言語文のWPLへの自動変換法およびこれまでの概念ベースの拡充について研究した。以下に主な研究成果を示す。 1.言葉ベースの知識表現法WPLとその推論法 これまで提案してきた言葉をベースとした知識表現法WPLの改良とその推論処理法の研究を進めた。WPLは述語論理形式の表現法であり、単文だけでなく複文もひとつの述語式で表現される。これまで、これについては引数のソート記号や述語部には変数の使用を許容していなかったが、今期間ではこの使用を可能とした。また、WPLに対する推論法には順序ソート論理の枠組みを用いるが、この知識表現法では述語部や引数部が複雑な構造となり複合的な概念となるため、それに適合するように推論規則の拡張を行った。 2.自然言語文のWPLへの自動変換法 主に格助詞"に"の深層格識別について研究した。特に、必修格についてはEDR電子化辞書の利用によりある程度の見通しが得られているので、任意格の識別法を中心に研究した。 3.概念ベースの拡張 これまで構築を進めてきた概念ベースについては、言葉の意味の類似性判別性能に関し、平均的にはシソーラス以上の性能を確認しているが、機械的に構築しているため人間の感覚に合わない結果を出す場合もあった。また、表記揺れや複合語、造語にも対応していなかった。今期間はこれら問題点について、それぞれ、概念ベースの見出しとして機能する表記辞書の拡充、シソーラスの類似度との統合や同義語辞典の利用により解決を図った。
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Research Products
(2 results)