2005 Fiscal Year Annual Research Report
不等間隔標本化定理に基づく軟組織用高速高精度X線CT画像再構成システムの開発
Project/Area Number |
15560356
|
Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
佐々木 公男 筑波大学, 大学院・システム情報工学研究科, 教授 (90016767)
|
Keywords | 不等間隔標本化定理 / X線CTの画像再構成 / CT画像再構成の高精度化 / 高域空間周波数情報の推定 / CT画像再構成の高速化 / DSPによる画像再構成 |
Research Abstract |
平成17年度の研究・計画に基づき、提案X線CT画像再構成システムの高性能化へ向けて研究を進め、以下の成果を得た状況にある。 (1)空間分解能の評価とカラー濃淡画像化 提案CT画像再構成法の空間分解能を、点像分布関数の半値幅で評価し、折返し誤差なしの設定(Δr=Δr_<max>)では、従来の2D-FT法に比べ約8割方分解能が悪いが、空間周波数スペクトル導出時の仮想的な投影データ採取間隔Δrの設定自由度を生かし、Δr=2Δr_<max>/3と選ぶことにより、僅かな相対RMS誤差の劣化(0.7dB以下)で、逆に2D-FT法より2割強良好な分解能を取得できた。また、人の見易さを考慮したカラー濃淡画像化についても試行錯誤的であるが一応の成果を得た。 (2)提案X線CT画像再構成システムの高速化 前年度開発の耐ノイズ感度低減法実践ソフトウェア各部をサブプログラム化し変数の共有化を図った。その結果、PCのみを用いた場合には時間短縮できなかったが、DSPボード実装の場合には浮動小数点型、固定小数点型いずれの場合にも、再構成時間を約6割に短縮できることを確認した。ただし、浮動小数点型では精度の劣化はないが、固定小数点型では約10dB精度が劣化した。現在のところ、PCのみによる約13秒が最高速である。逐次並列処理による時間短縮については、数値実験的に検討し、例えば、全投影データ採取時間が31.5秒より長い場合には、6台のPCを用い逐次画像再構成しては途中結果を表示しつつ、投影データ採取後約5秒強で最終結果を観察できるという試算を得た。(ただし、以上は平成15年度に購入のPCを用いた場合である。) (3)前年度の成果と以上の成果を合わせて、平成17年11月に第48回計測自動制御講演会で発表すると共に、現在、計測自動制御学会論文集に投稿中である。
|
Research Products
(1 results)