2003 Fiscal Year Annual Research Report
波動場の時空間勾配解析を用いた微少亀裂検出法に関する研究
Project/Area Number |
15560360
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Research Institution | Saga University |
Principal Investigator |
寺本 顕武 佐賀大学, 理工学部, 助教授 (70207489)
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Keywords | 信号処理 / 起音波計測 / 非破カイ検査 / アコースティックイメージング / アレイセンシング / 時空間微分 |
Research Abstract |
[研究の目的] 時空間勾配解析を弾性波動場の解析に導入し,波動の伝搬速度や周波数の影響を受けない微少亀裂検出法を確立すること. [研究実績の概要] 構造物に応力腐食割れが発生すると,疲労サイクルの増大に従ってその長さや深さが進行する.そこで亀裂や腐食の発生の初期の段階においてそれを検知する事が重要である.従来より,多くの手法による非破壊検査が行われてきたが,中でも音響を用いた手法は最も古く,多くの材質に対して最も一般的に用いられている.音響による非破壊検査では,縦波,せん断波,または両者が利用されてきた.これらは等方性媒質内では非分散性の波であるため,伝搬遅延に基づいた亀裂の深さや形状の計測に有効であった.ところが近年,多くの用途に用いられるようになってきた複合材料では,音速が周波数によって異なる分散性媒質であることが多く,時間の経過とともに入力パルスの形状が崩れ,亀裂や剥離,腐食箇所からの散乱波を検出することが困難となってきた.そのため,分散性の材料内で探傷を効果的に実施するためには,音速や周波数に影響されない検出法を確立した.提案手法は,計測対象表面の法線方向の変位,法線方向の粒子速度,2つの互いに直交する面外せん断歪の4信号間の線形依存特性に基づくものであり,これらの4信号の短時間共分散行列のランクによって欠損部からの反射波の到来を検地するものである,本提案をまとめたものが計測自動制御学会誌に掲載された.また本手法から派生した局所位相速度測定法を特許申請すべく手続きに入っている.
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Research Products
(6 results)
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[Publications] 寺本 顕武: "ラム波伝搬の時空間勾配解析に基づく非破壊検査"計測自動制御学会論文集. 39・9. 800-807 (2003)
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[Publications] 寺本 顕武: "時空間勾配解析に基づく局所位相速度計測系の提案"信学技報. 103・607. 41-46 (2004)
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[Publications] K.Teramoto: "Spatio-temporal gradient signal processing for detecting subsurface cracks"The Journal of the Acoustical Society of America. 113,4,Pt.2. 2261 (2003)
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[Publications] K.Teramoto: "Spatio-temporal gradient analysis for detecting subsurface cracks"Proceedings of 10th International Congress on Sound and Vibration. CD-ROM. (2003)
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[Publications] 寺本 顕武: "ラム波伝搬の時空間勾配解析に基づく欠陥検出"第20回センシングフォーラム. 3-8 (2003)
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[Publications] 寺本 顕武: "時空間勾配解析に基づく局所位相速度計測系の提案"第20回センシングフォーラム. 9-12 (2003)