2004 Fiscal Year Annual Research Report
非線形システムの構造的モデリングによる故障診断法に関する研究
Project/Area Number |
15560381
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Research Institution | Kyushu Institute of Technology |
Principal Investigator |
熊丸 耕介 九州工業大学, 情報工学部, 教授 (30037949)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
井上 勝裕 九州工業大学, 情報工学部, 助教授 (00150516)
前田 誠 九州工業大学, 情報工学部, 助手 (00274556)
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Keywords | モデルベース故障診断 / 故障検出 / 非線形システム / システム同定 / カルバック識別情報量 / 閾値判定 / 船舶推進システム / FDIシステム |
Research Abstract |
本年度の研究においては、非線形システムに対するモデルベース故障診断法を開発するため、前年度に引き続き 1.非線形ブラックボックスシステムの構造的モデリングと同定 2.同定モデルに基づく診断情報抽出 3.故障検出と故障同定(FDI : Fault Detection and Isolation) の課題に取り組み以下の成果を得た。 1.については、 故障診断ベンチマークテスト用に製作された「船舶推進システムモデル」に対して、その一部分であるエンジン動力部(Governor-Diesel Engine-Propeller Shaft)を診断対象システムとし、これを2入力1出力のブラックボックスシステムと考え、我々が開発した準ARMAXモデルを用いて診断用基準モデルとして利用できる十分な精度の同定モデルを得ることが出来た。 2.については、 この同定モデルがマルチ線形構造を持つため、対象システムの構造的特徴を同定モデルパラメータに反映していることから、故障の影響を同定モデルの変動として捉えるばかりでなく、同定モデルのパラメータから故障モードに関する有意な診断情報をも獲得することができることを確認した。 3.については、 上記に述べた非線形システムの構造的モデリングと同定、およびこれに基づく診断情報抽出により、これまでの故障検出機能に加えて故障内容の識別同定機能を持ったFDIシステムの実現法について考察し、その有効性を多様な故障モードに対する診断シミュレーション実験により確認した。また、研究分担者により脳波波形パタン認識問題や3次元画像処理問題において開発されたクラスタリング手法が、診断情報を反映する特徴空間におけるパタン認識法として故障識別同定問題へ適用できることを確認した。
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Research Products
(6 results)