2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15560383
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Research Institution | AKITA PREFECIURAL UNIVERSITY |
Principal Investigator |
徐 粒 秋田県立大学, システム科学技術学部, 助教授 (40252324)
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Keywords | 多次元システム / 安定化 / 強安定化 / 同時安定化 / フィードバック制御 / 行列分解 / μ解析 |
Research Abstract |
nD強安定化補償器の設計問題は,本質的に(1)代数多様体が一定な条件を満たす安定な有理関数または多項式を構成することと,(2)ある多変数有理関数または多項式の代数方程式を解くことに帰着できる.(1)の問題が解決できれば,(2)の問題はGrobner基底法などを利用して解決可能であることを解明した.しかし,(1)で構成しようとする多変数有理関数と多項式は,ある特定な曲面を含むと同時に,安定でなければならない.最初は解析、代数的な方法で解決しようと考えたが,結局これは非常に困難であることが分った.従って,伝達関数領域での一般的な解析解の代わりに,伝達関数または状態空間において特殊解を数値的な方法やLMIの方法で求める可能性について調べた.その結果として, 1.nDシステムの安定性判別条件に基づいて,強安定化補償器が存在する十分条件を明らかにし,これらの条件を満たすシステムに対する強安定化補償器のクラスを設計する方法を提案した. 2.nDシステムの状態空間実現に関して,既存の実現法より効率のよい低次数の実現法を考案した.nDシステムの実現問題はパラメータ不確かさのLFRによるモデリング問題と等価であるので,これは従来のロバスト制御に対しても有意義な結果である. 3.μ解析法によるnDシステムのロバスト安定性の判別法を提案した.この結果により,初めてnD(n【greater than or equal】3)システムの安定性が効率よく判別できるようになった. 4.パラメータ空間におけるシステムの可安定化と可同時安定化の等価性の解明などの結果を得た.この結果によって,nD強安定化補償器の設計問題を簡約化する可能性が考えられる. 5.強安定化できる条件に関わるminor coprime行列分解について新しい結果を示した. 6.以上の結果に関するアルゴリズムのプログラムをMATLABによって開発した.
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Research Products
(7 results)