2003 Fiscal Year Annual Research Report
挿入リブ鋼板型集成材桁の衝撃的曲げ脆性破壊の遅延緩和法
Project/Area Number |
15560392
|
Research Institution | Akita University |
Principal Investigator |
薄木 征三 秋田大学, 工学資源学部, 教授 (50006681)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐々木 貴信 秋田県立大学, 木材高度加工研究所, 講師 (00279514)
後藤 文彦 秋田大学, 工学資源学部, 助手 (10261596)
|
Keywords | 衝撃せん断 / 鋼材 / 木材 / 樹脂 / 加速度 |
Research Abstract |
始めにエポキシ系接着剤メーカー3社を選び、静的なブロックせん断試験を行った。試験体は鋼片に木材(スギ)を接着したものであり、JAS規格の木材-木材に準拠したものである。ただし実際の挿入鋼飯を想定して接着層の厚さを1.5mmとした。繊維方向のせん断と繊維直角方向のせん断試験体、各5個を製作した。したがって試験体の総個数は3×2×5=30個である。その結果S社製の樹脂が繊維方向と繊維直角方向のせん断に対して、いずれも最大のせん断強度を発揮したので、衝撃試験に対してもS社製を用いることとした。ちなみに繊維直角方向のせん断強度の平均値は1.58N/mm^2であり、繊維方向のそれは6.57N/mm^2である。これらの値は従前から知られている値より10%程大きい。なお木破率は繊維直角方向で平均98%、繊維方向で平均11%である。つまり繊維方向では89%の試験体が接着剤と鋼板がせん断剥離する。 衝撃せん断試験体も静的試験体と同じ寸法とした。S社製の樹脂を用い、繊維方向と繊維直角方向の試験体各5個を製作し、せん断衝撃試験機を用いて実験した。せん断衝撃試験機のハンマーの側面に、加速度計を取り付け動ひずみ計を介して加速度の変化をデータレコーダに記録した。そして加速度にハンマーの質量を乗じて衝撃力とした。その結果、繊維直角方向の衝撃せん断強度の平均値は0.67N/mm^2,木破率100%、、繊維方向のそれらは1.17N/mm^2,20%となった。静的なせん断強度と比較すると、繊維直角方向では約1/2に、繊維方向では約1/6に減少したことになる。木材-木材の衝撃せん断強度は、静的なものより大きいとするのが、これまでの定説であり、今回の結果は逆の結果となった。 今後装置の改良を含め、再試験を行ってこの真偽を確かめる予定である。
|
Research Products
(1 results)