2006 Fiscal Year Annual Research Report
岩石のAEおよび電位差計測による繰り返し荷重下の長期強度予測
Project/Area Number |
15560435
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Research Institution | Toyota National College of Technology |
Principal Investigator |
伊東 孝 豊田工業高等専門学校, 環境都市工学科, 教授 (50193496)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
赤木 知之 琉球大学, 工学部, 教授 (90006685)
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Keywords | 破壊予測 / 電位差 / 繰り返し載荷 / EAE計測 / 斜面 |
Research Abstract |
今年度は、主に斜面模型実験を行い、以下のことが明らかになった。 1.土砂地盤内は不均一な土粒子で構成されているため、また不飽和地盤の場合、間隙が存在するので理想的な同心円状の電流線分布にはなっていない。 2.電位発生位置から測定電極の距離が近いほど、電位は大きく観測される。 3.土砂地盤は絶乾状態ではほとんど電流を流さない。よって電位も計測できない。 4.地盤内の含水比が高いほど電位は大きく観測される。 5.地盤に雨が降った場合、地盤内の水の浸透によって、電位が発生する。これは界面動電現象によるものである可能性が高い。 6.測定電極を並列接続させて実験する場合、測定電極から比較的距離の近い潜在滑り面における土塊の滑動による電位発生現象は捉えられた。 7.測定電極を並列接続させて実験する場合、電位発生が確認できない場合もあるので、確実に斜面崩壊を予知することは難しい。しかし、電位発生を確認できた場合、発生した電位の大きさが確認できるので崩壊規模を予測できる可能性がある。 8.電極2点間の位置変動による電位発生は、すべり面をはさんで2点間にずれが生じれば確実に予測できる。しかし潜在すべり面の予測は難しく、崩壊規模は予測できない。 9.地下水上昇を電位測定で判断することが出来る。地下水上昇による斜面崩壊の予知につながる。 これらの結果より、AE計測に変わりうる岩石の破壊予測手法の一つとして、電位差計測手法が有効であることが明らかになった。
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Research Products
(2 results)