2003 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15560436
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Research Institution | Tokuyama College of Technology |
Principal Investigator |
上 俊二 徳山工業高等専門学校, 土木建築工学科, 助教授 (30124093)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
桑嶋 啓治 徳山工業高等専門学校, 土木建築工学科, 助手 (60290805)
藤原 東雄 徳山工業高等専門学校, 土木建築工学科, 教授 (50099868)
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Keywords | 二次圧密 / セメンテーション / 時間効果 / 温度効果 / イオン濃度 / せん断強度 / 圧密降伏応力 |
Research Abstract |
本研究の目的 自然堆積粘土地盤は長期間にわたって形成されたため,二次圧密やセメンテーションなどの年代効果の影響を受けており,その力学的特性は短期間に室温で再圧密した粘土とは異なった挙動を示すことが知られている.また,粘土の力学特性は圧密時の温度に影響されることが知られており,高温で再圧密することにより自然堆積粘土の力学的性質に類似した挙動を示すことが知られている.自然堆積粘土地盤の力学的性質を解明するには年代効果(二次圧密,セメンテーション)の影響を定量的に評価する必要がある.本研究では,以下に示す物理的性質(イオン濃度)の異なる3種類の粘土に対して,圧密時の温度および時間を定量的に制御した三軸圧縮試験,圧密試験を実施し,二次圧密およびセメンテーションの影響を調べた. 実験に用いた試料について 実験に用いた3種類の試料は有明粘土,溶脱有明粘土,カオリン粘土である.溶脱有明粘土とは有明粘土中の有機物を除去するために,液性限界の約2倍の含水比でスラリー状にした有明粘土約70l対して過酸化水素水約75mlと少量の塩酸を2日間にわたり2度に分けて混合・攪拌し,その後予圧密をする作業を2度繰返して行った粘土試料である.間隙水の陽イオン濃度に着目すると,有明粘土に比べ溶脱有明粘土とカオリン粘土は陽イオン濃度が低いことが明らかとなった. 本研究の主な結論 本研究において得られた主な結果は以下のとおりである.(1)温度効果および時間効果を受けた粘土は見かけ上過圧密粘土の挙動を示し,せん断強度や圧密降伏応力は粘土のイオン濃度に影響されることが明らかになった.(2)有明粘土のように陽イオン濃度の高い粘土では,二次圧密が促進することにより,セメンテーションの程度も増加することが明らかになった.(3)陽イオン濃度の低い溶脱有明粘土やカオリン粘土では,二次圧密が促進してもセメンテーションの程度はあまり増加しないことが明らかになった.
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Research Products
(1 results)
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[Publications] 上俊二, 藤原東雄, 桑嶋啓治, 中村裕樹: "時間効果および温度効果を受けた粘土の非排水せん断強度の評価"第38回地盤工学研究発表会 平成15年度発表講演集. 2分冊の1. 213-214 (2003)