2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15560436
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Research Institution | Tokuyama College of Technology |
Principal Investigator |
上 俊二 徳山工業高等専門学校, 土木建築工学科, 教授 (30124093)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤原 東雄 徳山工業高等専門学校, 土木建築工学科, 教授 (50099868)
桑嶋 啓治 徳山工業高等専門学校, 土木建築工学科, 助手 (60290805)
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Keywords | 二次圧密 / セメンテーション / 時間効果 / 年代効果 / 定ひずみ速度圧密試験 / 圧密降伏応力 / 体積圧縮係数 / 圧密係数 |
Research Abstract |
1.研究の目的 粘土に様々な履歴を与えることにより圧密特性、せん断剛性・強度特性が変化することが知られているが、その理由は未だ明らかにされていない。本研究では、粘土粒子間に作用するセメンテーション効果に着目し、粘土の圧密特性、せん断変形と強度特性を定量的に明らかにし、粘土の物理化学的性質の相違による土構造の変化などの粘土粒子の微視的な振る舞いや化学的性質の変化を観察することにより、そのメカニズムを解明することを目的としている。 2.研究方法 下記に示すように不撹乱試料と再構成試料に対して、物理化学的試験および力学試験(圧密、三軸圧縮試験)をおこなうことにより、粘土の物理化学的性質の相違(イオン濃度、pH値)による力学特性の変化を調べる。 試料(1)不撹乱試料宇部港より採取した深度、物理的性質の異なる洪積粘土 (2)再構成試料上記不撹乱試料をよく練り返し圧密容器により再圧密した粘土 実験(1)物理化学的試験(土粒子の密度試験、粒度試験、pH試験、イオン濃度試験) (2)力学試験(定ひずみ速度圧密試験、三軸圧縮試験) 3.主な結論 本研究において得られた主な結果は以下のとおりである.(1)年代効果を受けた粘土は見かけ上圧密粘土の挙動を示し,せん断強度・圧密降伏応力は粘土のイオン濃度等に影響される.(2)陽イオン濃度の高い粘土では,二次圧密が促進することにより,セメンテーションの程度も増加することが明らかになった.(3)陽イオン濃度の低い粘土では,二次圧密が促進してもセメンテーションの程度はあまり増加しないことが明らかになった.
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