2004 Fiscal Year Annual Research Report
岩盤不連続面の形状および接触特性を考慮したせん断強度式開発に関する実験的研究
Project/Area Number |
15560437
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Research Institution | Takamatsu National College of Technology |
Principal Investigator |
土居 正信 高松工業高等専門学校, 建設環境工学科, 教授 (10110131)
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Keywords | 岩盤不連続面 / 形状評価 / アスペリティ / せん断強度 / 不完全接触 / ラフネス / 一面せん断試験 / 破壊形態 |
Research Abstract |
本研究課題に関する研究を実施した成果および今後の課題などを申請時に提出した研究実施計画に基づいて,以下のようにまとめる. 1.不完全な接触状態にある不連続面のせん断強度特性 ○不完全接触状態にある単純歯型形状に対するせん断強度特性: 最も単純な1次のみの形状と1次と2次を含む形状を持つ不連続面において,接触状態の程度を種々変化させたときのせん断強度特性と完全接触状態の場合のそれらとの比較検討 ・垂直応力レベルが小さい領域ではダイレイションの効果が卓越し,完全接触状態の場合のせん断強度および破壊形態とほぼ同様の結果が得られた. ・垂直応力レベルが大きい領域でも,ダイレイションの効果がまったくなく,完全接触状態の場合と同様に不連続面の有無や不完全接触の程度にかかわらず,同程度せん断強度および破壊形態を与えた. ・垂直応力レベルが中程度の領域ではダイレイションの効果と石膏供試体そのもののせん断が混在し,完全接触状態の場合とは異なり,不完全接触の程度の影響を大きく反映する結果が得られた.せん断強度は完全接触の場合より不完全接触の程度に応じた値を与えた. ○不完全接触状態にある単純歯型形状に対する形状評価手法: ・完全接触に対するRengersの形状評価手法とまったく同様の手法で不完全接触状態の不連続面形状特性を表現できることが分かった. 2.不完全な接触状態にある実岩盤不連続面の一般的なせん断強度モデルの開発 ・上記で述べたように,不完全接触の程度がせん断強度に影響を与えるのは垂直応力レベルが中程度の領域であることが分かったが,不完全接触の程度を指標化するには至らなかった. ・完全接触の場合のせん断強度に指標化係数を乗じれば不完全接触の場合のせん断強度を与えるように考慮すれば良いことが分かった. ・完全な一般的なせん断強度モデルの構築には至らなかった.本件は今後の課題として残った.
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Research Products
(3 results)