2004 Fiscal Year Annual Research Report
河口域周辺の波流れ共存場における波浪変形・底質移動機構の統合解析モデルの構築
Project/Area Number |
15560442
|
Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
由比 政年 金沢大学, 大学院・自然科学研究科, 助教授 (20262553)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
間瀬 肇 京都大学, 防災研究所, 助教授 (30127138)
山田 文彦 熊本大学, 大学院・自然科学研究科, 助教授 (60264280)
楳田 真也 金沢大学, 大学院・自然科学研究科, 助手 (30313688)
|
Keywords | 河口域 / 波流れ共存場 / 波浪変形 / 底質移動 / 干潟 / ブジネスク方程式 / 波作用量平衡式 / 経験的固有関数法 |
Research Abstract |
本年度は,初年度の内容を継続・発展させた形で,流れの影響を伴う波浪変形および河口域周辺の底質移動の特徴に関して以下のようなモデル開発および理論・数値解析を実施した. 1.解析モデルの高度化 狭領域の解析モデルであるブジネスク方程式モデルにおいて,複数の構造物を任意配置した場合に柔軟に対応できるようモデルの汎用化を行い,海岸構造物の影響を容易に組み込めるようにした.合わせて,汀線近傍での移動境界解析法の高度化に関する検討を行った.さらに,広領域の解析モデルである波作用量平衡式に関して,構造物周辺での反射波の扱いを改良し,解析精度を高めるための新たな手法を開発した. 2.波浪変形・底質運動の解析 比較的簡単な河口域地形および離岸流を想定し,波流れ共存場の波浪変形の解析を行った.また,波流れ共存場における柱体構造物周辺の局所的な流況特性や流体力に関して,2次元および3次元の詳細な解析を行って,流れ成分の影響を明らかにした.合わせて,泥流運動に対する解析モデルを活用して,その流動・堆積過程の基本特性を理論的・数値的に検討した. 3.現地地形に対する解析および観測結果との比較検討 石川県手取川河口域周辺の沿岸域を対象に,前年度開発したEOF(経験的固有関数法)解析システムを適用し,広域の海底地形変化解析を実施して,河川におけるダム建設や砂利採取等による土砂供給の変化および海岸での構造物建設が沿岸域の地形変化に及ぼしてきた影響を明らかにした.また,前年度に引き続いて現地観測を実施し,観測データの充実を図った.
|
Research Products
(6 results)