2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15560454
|
Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
石田 東生 筑波大学, 大学院・システム情報工学研究科, 教授 (20114853)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岡本 直久 筑波大学, 大学院・システム情報工学研究科, 助教授 (70242295)
堤 盛人 筑波大学, 大学院・システム情報工学研究科, 助教授 (70292886)
古屋 秀樹 東洋大学, 国際地域学部・国際観光学科, 助教授 (80252013)
毛利 雄一 (財)計量計画研究所, 経済社会研究室, 室長 (60246692)
|
Keywords | プローブカー / 交通渋滞の主観的評価 / 渋滞巻き込まれ率 |
Research Abstract |
本研究では,道路マネジメントを評価するためのアウトカム指標として,道路のサービスレベルを低下させている主要因である渋滞に着目し,道路利用者の渋滞意識を考慮した「渋滞巻き込まれ率」の算出をシステム的に行う手法を提案した. 本研究の特徴および成果を大きくまとめると, ・道路利用者の渋滞意識を考慮した渋滞判定モデルの構築 ・渋滞評価のシステム化と複数地域を対象とした渋滞評価の実施 の2点である. 1点目については,実験より得られた道路利用者の渋滞意識とプローブカーから得られた走行データとの関連性を分析し,渋滞意識という主観的要素を走行速度等の客観的データで表現,モデル化した.さらに,モデル化にあたっては,都市高速道路・高速道路・一般道路の道路種別ごとの渋滞判定モデルを構築した.また足利・筑波・東京・名古屋・九州の各大学の被験者を対象に渋滞意識取得実験を実施し,居住地の違いによる渋滞判定の差異を分析した結果,居住地の違いによる渋滞判定の有意な差がみられなかった。これは全国のプローブカーデータに適用可能な普遍的モデルの可能性を示している.プローブカーデータを用いることにより,車両感知器が設置されている路線のみでなく,広範囲の道路に関して渋滞評価を行うことが出来る. 2点目については,渋滞判定モデルとプローブカーデータを用いて渋滞評価を行う方法のシステム化を行ったと同時に,東京・横浜・福岡の3地域を対象に渋滞巻き込まれ率を算出し,都市別や路線別,時間帯別に異なる渋滞巻き込まれ状況の把握を行った.この結果から,道路利用者の渋滞意識を考慮した渋滞判定モデルを用いて,従来にはなかった渋滞指標として「渋滞巻き込まれ率」を提案し,その有効性を確認した.
|
Research Products
(1 results)