2004 Fiscal Year Annual Research Report
限界状態計算法のための簡便で高精度な地盤構造探査法
Project/Area Number |
15560494
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
清家 規 九州大学, 大学院・人間環境学研究院, 助教授 (90243914)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
川瀬 博 九州大学, 大学院・人間環境学研究院, 教授 (30311856)
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Keywords | 地盤増幅 / 微動 / AD変換 / 水平上下比 / S波速度 |
Research Abstract |
本研究では、微動を用いた簡便で高精度な浅部S波速度構造探査法を確立することを目的とする。この目的のため、本研究ではまず観測方法・観測機器の改良を行い、簡便で機動的な観測を可能にすることを考え、つぎにそのシステムに分析システムを組み合わせて簡便なサイト増幅特性を予測できるシステムを開発する。昨年度は、既往の観測機器のうち現在オンラインでデータ収録ができないデータロガー部分を、ノート型PCとPCMCIAカード型AD変換装置を組み合わせることにより、オンラインでデータ収集が可能となるようにしたデータロガー部分の代替システムを開発した。今年度はこのシステムを用いてK-NETおよびKiK-netの観測点において微動計測を実施し、昨年度得たデータを合わせて分析した。その際、分離解析で別途得ているS波のサイト特性およびそれを用いて逆算した地盤構造による理論H/V特性との比較を実施した。その結果、微動H/Vのピーク振動数と分離で得た地震動サイト特性(水平)のピーク振動数の間には平均的にはほぼ1:1の関係があることがわかった。しかしそのばらつきは大きく、対数で求めた標準偏差は2.12倍/2.12分の1であった。次に微動H/Vのピーク振動数の地震動(水平)ピーク振動数に対する比を微動H/Vのピーク振幅レベルの関数として図化したところ、微動のH/Vレベルが4倍を超えれば振動数は±30%の誤差で予測できることがわかった。しかし微動H/Vと地震動のピークレベルを比較したところ、微動のそれは地震動のそれに比べ著しく小さく、また相関もなく、微動のピークレベルはそのままサイト特性の代用としては使えないことがわかった。
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Research Products
(4 results)