2004 Fiscal Year Annual Research Report
アモルファス合金中の多様体原子クラスター形成と1/f揺らぎ発現機構解明
Project/Area Number |
15560569
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
渡辺 精一 北海道大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (60241353)
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Keywords | アモルファス / 金属ガラス / 非平衡材料 / 電子顕微鏡 / 照射効果 / ゆらぎ / スケール普遍性 / 強非平衡 |
Research Abstract |
研究の目的 本研究では、エネルギービーム照射およびアニール過程におけるアモルファス合金中の多様体クラスターの遷移挙動を明らかにし、揺らぎ特性(b:0〜2)を制御した機能性アモルファス材料の開発設計を行うために1/f^α型揺らぎ応答発現の機構解明を行うことを目的とする。 本年度(平成16年度)の研究実施事項: 《非晶質(アモルファス)化過程の原子レベル構造評価》 高分解能型超高圧電子顕微鏡(1.25MV:分解能0.117nm)による電子線照射誘起アモルファス化過程の原子レベルその場観察を行いデジタル録画。画像処理解析による画像解析(FFTパターンと画像マスク処理、多様体原子クラスター情報の抽出)。照射温度等を変え同様実験。アモルファス化過程における長距離秩序の消滅と短範囲秩序クラスター形成とその時間発展を詳細調査。今年度は、特に揺らぎの原因となる原子オーダーリングの構造変化について調査を行なった。 《照射過程と非晶質化各段階でのアニールの分子動力学計算》 分子動力学計算は、原子挿入法(EAM)をもちいて既に開発したEAMポテンシャルを用いて、フレンケル欠陥を逐次ランダムに所定照射量になるまで導入する方法を用いる。固有クラスターはボロノイ多面体解析により調査。また原子緩和を計算中に行ない、最後に体積やエネルギー等の系のプロパティーを評価する。各照射量段階での動径分布関数、原子間結合長変化と体積、トータルポテンシャルエネルギー増加評価,電子顕微鏡画像計算、FFT2次元画像処理、電子回折パターン像解析と回折強度分布定量評価。揺らぎの多変量相関性の評価を行なった。
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Research Products
(7 results)