2004 Fiscal Year Annual Research Report
磁性粒子間相互作用を制御したナノコンポジット薄膜による垂直磁気記録媒体
Project/Area Number |
15560572
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
史 蹟 東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 助教授 (70293123)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中村 吉男 東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 教授 (00164351)
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Keywords | 垂直磁気異方性 / ナノコンポジット / Co-TiN / 形状異方性 / ナノファイバー組織 |
Research Abstract |
本研究では直流スパッタ法を用いて、Co-Ti-N薄膜を作製し、その後真空熱処理して、垂直異方性を持つCo-TiNナノコンポジット薄膜を作製した。本年度はCo-TiNナノコンポジット薄膜に対してTiの含有量,Ptなど添加元素および膜厚さ等の膜構造,物性への影響について調べた.その結果,垂直磁気異方性の観点から薄膜中のTiとCoのモル比は2:1のとき最適であることがわかった.この条件下で作製した薄膜は垂直方向に最大の保磁力と残留磁化を示す.ただし,薄膜中Ti含有量が増加するとともに最適アニール温度も上がる.TiとCoのモル比は2:1のときの最適アニール温度は800℃である.また適量のPtを添加することより,薄膜の垂直磁気異方性を高めるとともに最適アニール温度を低下させる効果があることがわかった.垂直異方性の起源について以前から薄膜中のCo粒子は基板表面と垂直方向に数珠状に配列して,横方向にTiNで分断され,つまりCo粒子間の磁気相互作用は面内方向より垂直方向に強い.それによって垂直軸は磁化容易軸になることと考えている.これはCo粒子の集合の形状異方性と考えることができる.この観点から薄膜の厚さが厚ければ厚いほど垂直方向に磁化しやすく,垂直磁気異方性が高められると考えられる.膜厚さの影響を調べた結果,垂直磁気異方性に対し最適の膜厚さがあることがわかった.薄膜の厚さがそれ以上に厚くなると逆に垂直磁気異方性が損なわれる.この現象について現在構造観察などによって解析中である.
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Research Products
(6 results)