2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15560576
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Research Institution | Tohoku Gakuin University |
Principal Investigator |
鹿又 武 東北学院大学, 工学部, 教授 (60048816)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小山 佳一 東北大学, 金属材料研究所, 助教授 (70302205)
菜嶋 理 東北学院大学, 工学部, 講師 (00265183)
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Keywords | 強磁性形状記憶合金 / マルテンサイト変態 / 遷移金属化合物 / 磁場誘起相転移 / 構造相転移 / 強磁場下X線回折 / 強磁性 / キュリー温度 |
Research Abstract |
室温で斜方晶TiNiSi型の結晶構造を持つ3元金属間化合物MnCoGeは340Kにキュリー温度(T_c)を持つ強磁性体であるが、温度の上昇に伴いT_c以上で六方晶Ni_2In型構造に転移する。研究代表者等はこの構造相転移が無拡散型熱弾性マルテンサイト変態であることを明らかにした。さらに研究代表者等はMnCoGeのCoサイトに一部空孔を注入したMnCo_<1-x>Ge(x〓0.08)では、T_cとマルテンサイト変態温度T_Mが逆転し、MnCo_<1-x>Ge化合物が強磁性形状記憶物質になる可能性を指摘してきた。今年度はMn_<1.07>Co_<0.92>Geに焦点を絞り、磁場誘起マルテンサイト変態の実験を行った。さらに強磁性形状記憶合金として有名なNi_2MnGaのT_cとT_Mを上昇させる目的でFe添加Ni_2MnGaの磁気および結晶学的研究も行った。研究成果は以下のとおりである。 1.最大5Tの強磁場中でMn_<1.07>Co_<0.92>GeのX線回折実験を行い、180Kで磁場誘起マルテンサイト変態を観測した。 2.Ni_2Mn_<1-x>Fe_xGa(0【less than or equal】x【less than or equal】0.7)の磁場と結晶構造の相図を決定した。上記化合物のFeの磁気モーメントはαFeの磁気モーメント(=2.2μ_B)より大きく、約3μ_Bであることを中性子回折実験より明らかにした。 3.非化学量論的化合物Ni_<50+x>Mn_<12.5>Fe_<12.5>Ga_<25-x>(0【less than or equal】x【less than or equal】5.5)の磁気相図を決定した。x【greater than or equal】3.0の試料でT_M,T_cが室温以上であり、展性にも優れているので実用材料としても有望である。
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Research Products
(6 results)