2003 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15560584
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Research Institution | The University of Electro-Communications |
Principal Investigator |
田中 勝己 電気通信大学, 電気通信学部, 教授 (30155121)
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Keywords | 仕事関数 / 可視発光 / p、n制御 / 薄膜 / ケルビンプローブ / PLD / CdWO4 / ゼオライト |
Research Abstract |
設備備品として購入したデジタルケルビンプローブの動作確認を大気中、超高真空中で行った。ブロープ先端のステンレス表面の状態、プローブと試料表面間距離、発振周波数同期条件が、試料の仕事関数測定に影響を与えることがわかった。特にプローブと試料表面間距離をリニアモーションで制御する現在のシステムでは、装置付属ソフトによる距離制御を信ずる他ない。超高真空系の真空紫外分光法(UPS)を用いて求められた試料のCut Off値との比較から仕事関数の絶対値評価を行うことで、信頼性を得られることがわかった。現在、個々の試料の仕事関数の増減は容易に判別できるが、本システムのみにより仕事関数の絶対値を求めるにはいたっておらず、比較参照のため仕事関数既知試料の測定がまだ必要である。また、表面電荷量変化が少ないという問題点が残っている。個々の装置間でのばらつきがあるようで、販売元と解決策を探っている。本システムを用いて、超高真空系内で作製した冷電子放出材表面の仕事関数測定を行っている。この系では大気中のAFM測定によっても仕事関数が減少することを報告している。真空中での測定による真の仕事関数変化を追及する。 次に、パルスレーザー堆積法で作製した薄膜の時間分解PL測定結果を学術誌に報告した。あわせて単結晶における結果を報告し、発光サイトに及ぼす不純物イオンの結晶格子に及ぼす効果を考察した。得られた結果はバンドギャップ内のエネルギー準位が深く影響を及ぼすことを示唆し、これらの試料において仕事関数測定を行うことで更なる知見が得られることになる。ゼオライト細孔内に作製したSi微粒子作製プロセス解析の結果を学術誌に報告した。ゼオライト自身の仕事関数も未知で、ゼオライト骨格と内部の微粒子とのエネルギー移行プロセス解析に仕事関数測定は役立つはずである。
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Research Products
(5 results)
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[Publications] C-K.Choo, K.Tanaka, H.Suzuki, N.Saotome, K.Ichida: "Pulsed laser ultrahigh vacuum deposited silicon in the presence of excess cesium and oxugen studied with XPS and AFM"Journal of Vacuum Science Technology A. Vol.21 No.4. 874-880 (2003)
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[Publications] C-K.Choo, K.Enomoto, K.Tanaka: "Size selective filtration of silicon nano-structures using AFI AlPO4-5 zeolite pores"Materials Science and Engineering B. Vol.104. 73-79 (2003)
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[Publications] K.Tanaka, S.Suzuki, C-K.Choo: "Time-resolved photoluminescence on samarium, nickel, and cesium ion doped scintillator CdWO4(010) single crystal surfaces"Journal of Applied Physics. Vol.95, No.3. 1287-1293 (2004)
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[Publications] K.Tanaka, S.Suzuki, C-K.Choo: "Time-resolved photoluminescence on ion doped CdWO4 thin films prepared with pulsed laser deposition"Journal of Applied Physics. Vol.95, No.3. 1294-1300 (2004)
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[Publications] K.Tanaka, C-K.Choo, Y.Komatasu et al.: "Characterization and Preparation of Chained Si Species in Zeolite Supercages"Journal of Physical Chemistry B. Vol.108, No.8. 2501-2508 (2004)