2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
15560620
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Research Institution | Ibaraki University |
Principal Investigator |
竹内 学 茨城大学, 工学部, 教授 (00007775)
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Keywords | 静電粉体塗装 / トリボ帯電式スプレーガン / 粉体塗料 / 電荷制御剤 / イオン化ポテンシアル |
Research Abstract |
トリボ帯電方式スプレーガンを使用する静電粉体塗装の高性能化を図るため、前年度に続いて電荷制御剤、金属酸化物粉体を混入したポリマーによる粉体塗料の帯電性の評価を行った。 はじめに、各種ポリマーに電荷制御剤、金属酸化物粉体を添加したシートをキャスト法により形成し、カスケード法により電荷付与特性を評価した。その結果、電荷制御剤、金属酸化物粉体はそれぞれポリマーの電荷付与特性を変化させるが、その効果はマトリックスポリマーの種類に大きく依存することが判明した。そのため、ポリマーおよび溶剤の種類、添加する電荷制御剤、金属酸化物粉体の種類を変化させて、粉体塗料に見立てたフェライト粒子、ステンレス球の帯電を測定した。 電荷制御剤、金属酸化物粉体によるポリマーの電荷付与特性の変化機構を調べるため、電荷制御剤、金属酸化物粉体、およびそれらを添加した各種ポリマーのイオン化ポテンシアルを測定した。その結果、電荷制御剤、金属酸化物粉体を添加することによりポリマーのイオン化ポテンシアルが加成的に変化する場合もあるが、そうでない場合もあり、ポリマーと添加物との相互作用が原因と考えている。 正規のトリボ帯電ガンを試作するのは容易ではないので、本年度は電荷制御剤、金属酸化物粉体を含むポリエチレンを使用してホースを作製し、その中を空気により粉体塗料を搬送することによりトリボ帯電を施し、実際の塗装システムに近い条件で実験を行った。その結果、電荷制御剤、金属酸化物粉体の使用により、ポリエチレンの電荷付与特性を修飾できることを確認した。
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Research Products
(6 results)