2004 Fiscal Year Annual Research Report
ポリリン酸とATPの特異性に関わる酵素ドメインの機能解析
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15560676
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Research Institution | HIROSHIMA UNIVERSITY |
Principal Investigator |
黒田 章夫 広島大学, 大学院・先端物質科学研究科, 助教授 (50205241)
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Keywords | ポリリン酸 / グルコキナーゼ / ATP / 結晶 / 構造解析 / リン酸化 / 基質特異性 / タンパク質工学 |
Research Abstract |
ポリリン酸依存性グルコキナーゼの結晶を取得するために、1.1mg/mlのタンパク質溶液を限外ろ過により濃縮して得た。これを用いて結晶化条件をスクリーリングをしたところ、ハンギングドロップ蒸気拡散法を使って4℃、30%PEG4000、0.2M酢酸アンモニウム、0.1Mクエン酸ナトリウム(pH5.6)の条件で2mM glucose入りの両錐形の結晶(0.08mm×0.02mm)が析出した。同様の条件でシッティングドロップ蒸気拡散法に変えてみると結晶が析出するが、サイズが小さくなった。また、攪拌式セルで濃縮したタンパク質溶液を使い、同様の条件でハンギングドロップ蒸気拡散法により結晶化を行っても結晶は析出しなかった。そのため、限外ろ過により濃縮したタンパク質溶液を使い、ハンギングドロップ蒸気拡散法でより大きい結晶を作るための条件検討を行った。タンパク質濃度を濃縮により2.0mg/mlまで上げ、沈殿剤、緩衝溶液のpHを変えるなど様々な条件で結晶化を繰り返し行った。沈殿剤はPEG1000,1500,6000,8000など試したが結晶の形が悪くなり、測定に十分な結晶は得られなかった。緩衝溶液はクエン酸ナトリウム以外では結晶が出ないことが分かった。またpH5.6~6.0の範囲で結晶が析出した。そして、30%PEG4000、0.2M酢酸アンモニウム、0.1Mクエン酸ナトリウム(pH6.0)の条件で0.28mm×0.12mmの大きさの結晶が析出した。また、ポリリン酸が酵素にどのように結合しているか調べるため、2mM polyP4(リン酸が4つのポリマー)を入れた複合体結晶の作成を行った。結晶化条件は30%PEG4000、0.2M酢酸アンモニウム、0.1Mクエン酸ナトリウムで行ったところ、二週間での両錐形の結晶(0.12mm×0.04mm)が析出した。
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Research Products
(1 results)