2004 Fiscal Year Annual Research Report
新奇なγ-アミノ酪酸オキシダーゼを用いるγ-アミノ酪酸の高感度測定法の開発
Project/Area Number |
15560680
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Research Institution | Kanagawa Institute of Technology |
Principal Investigator |
松本 邦男 神奈川工科大学, 工学部, 教授 (40291752)
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Keywords | γ-アミノ酪酸オキシダーゼ / γ-アミノ酪酸 / GABA |
Research Abstract |
平成16年度の研究では、昨年度の研究成果から得られた、土壌微生物Penicillium sp.KAIT-M-117より発見されたγ-アミノ酪酸オキシダーゼ(以下、GABAオキシダーゼと略)の精製と特性評価について実施した。 GABAオキシダーゼ産生菌KAIT-M-117株を、炭素源・窒素源として0.2%GABAを含む液体培地で、10L容ジャーファーメンター(30℃、100 rpm)を用いて培養した。培養後、菌体から粗酵素液を抽出した。粗酵素液をDEAE-Sepharose, Octyl-Sepharose,およびSephacryl S-300カラムを用いて精製した結果、比活性136 mU/A_<280>(精製倍率:590倍)、活性収率7.3%の部分精製酵素を取得した。Sephacryl S-300カラムを用いたゲルろ過により、部分精製酵素の分子質量は約480 kDaと推定された。この部分精製酵素を用いてGABAと類似構造のアミノ酸(H_2N-(CH_2)_n-COOH)について基質特異性を調べた結果、GABA(n=3)に対して特異的に反応したが、n=1(グリシン)、n=2(β-アラニン)、n=4(5-アミノ吉草酸)、およびn=5(6-アミノカプロン酸)にはほとんど作用しなかった。また、本部分精製酵素を用いてLineweaver-Burkプロットによりミカエリス定数を算出した結果、K_m値は3.1×10^<-2>Mと推定された。さらに、トリンダー試薬を用いる発色法によりGABAを測定した結果、10〜50mMの範囲で直線性が得られ、本酵素によるGABAの測定が可能となった。 以上の結果から、本年度の成果として、酵素の精製法の方向性を示すことができ、さらに酵素化学的な特性を示すことができた。
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