2003 Fiscal Year Annual Research Report
イムノPCRとイムノリポーソムを融合した超高感度免疫測定法の開発
Project/Area Number |
15560683
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Research Institution | Kurume National College of Technology |
Principal Investigator |
冨岡 寛治 久留米工業高等専門学校, 生物応用化学科, 助教授 (30332084)
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Keywords | リポソーム / 抗原抗体 / PCR / ELISA |
Research Abstract |
ELISAのトレーサーとして酵素の代わりに用いる抗体(抗原)結合リポソームの調製をおこなった。Dipalmitoyl phosphatidylcholine (DPPC)とコレステロールを主成分とするリポソーム(LUV,SUV)に,マレイミド基を介してイミノチオランでチオール化した抗原(チトクロムcを用いた)をカップリングさせた。このカップリングにはスペーサー長の異なる6種類の架橋試薬(GMBS,EMCS,HMCS,SMPB,MBS,KMUS)を用い検討を行った。その結果,GMBSを使用した時に最も多くの抗原結合量が得られることがわかった。マーカーとして蛍光試薬(CF)を封入した抗原結合リボソームを用い,測定条件による検出特性を調べた。検出限界は抗原結合量が増えるに従って低濃度側にシフトした。 トレーサーとして用いるDNA封入リポソーム作成の検討は,サケ精子由来ゲノムDNAと大腸菌培養により製造精製したプラスミドDNA(P-BluescriptII Ks+)を用いた。ゲノムDNAを用いた場合には,超音波破砕により数百bpに断片化してもLUV,SUV共に封入することは出来なかったが,プラスミドDNAを用いた場合には,DNAが効率よくリポソーム(LUV,SUV共に)内に封入されることがわかった。プラスミドDNA封入個数は,60nmSUV,100nmLUV,200nmLUV,400nmLUVを用いたときに,それぞれ60,280,640,2100個であった。さらに,このDNA封入リポソームをβGalactopyranosideにより破壊し,プライマーなど必要部品を加えてPCR増幅を実施したところ.脂質などに阻害されることなく,定量的にDNAが増幅されることを確認した。現在,プラスミドDNA封入した抗原(抗体)リポソームをトレーサーに使い,ELISAを実施している。
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