2004 Fiscal Year Annual Research Report
銅を軸とした時間差対応型多成分元素リサイクルシステムの研究
Project/Area Number |
15560708
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Research Institution | Shimane University |
Principal Investigator |
片山 裕之 島根大学, 総合理工学部, 教授 (00284018)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
北村 寿宏 島根大学, 産学連携センター, 助教授 (60314621)
上原 徹 島根大学, 総合理工学部, 助教授 (90093640)
中村 崇 東北大学, 多元物質化学研究所, 教授 (20112360)
鈴木 亮輔 京都大学, 大学院・エネルギー研究科, 助教授 (80179275)
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Keywords | 鉄スクラップ / モーターコア / 銅 / 鋳鉄 / ダスト / 重金属 / 製錬 / 人工資源 |
Research Abstract |
モータコアなど、銅を含む鉄スクラップの有効利用法として、 (1)鋳鉄鋳物工場の鉄原料の一部として使用し、銅;7%以上を含有する鋳鉄容器を製造する (2)その容器に、ごみ焼却時などに発生する重金属類を含むダストを収納、安全に保管する (3)ダスト中の重金属類が資源として価値を持つようになった時期(約20年後)には、そのダストを取り出して製錬して重金属を回収する。鉄中の銅が同じく資源的価値を持つようになれば、容器を溶解・参加して銅を鉄と分離回収する という時間差対応型多成分元素リサイクルシステムを提案し、検討を行った。 (1)鋳鉄鋳物工場に、銅含有スクラップを原料として持ち込んでも、普通鋳鉄鋳物製品と含銅鋳鉄容器の製造を合理的に行える。 (2)含銅鋳鉄の鋳造特性の制御法(湯流れ性など)、および鋳造品の耐食性(銅7%以上で向上する)を明らかにし、塩素を含むダストを収納する容器として適していることを確認した。 (3)この鋳鉄容器へのダストの収納方法については、ダストをつき固めることが最も適している。加熱工程を経ないのでそれに伴う問題をおこさず、比較的高い密度にできる。 (4)保管されたダストからの各元素の回収は現行法の組み合せによって行える。鋳鉄容器からの銅回収は、将来、銅資源が現在の発熱型の硫化物から、吸熱型の酸化物に移行することと組み合わせて、銅製錬工程の原料の一部として用いると、銅回収と鉄酸化熱の有効利用ができる。 このように提案プロセスの妥当性を確認することができた。
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Research Products
(4 results)